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Episode1-7
「あ、崩れた」
「あ、崩れた。じゃないよね! 事故だよね! 何より、人命救助!!」
身体を打ったのは角のある固い何か。
バサバサっという音とともに鼻をついたのは、埃のような、どこか懐かしさも感じる匂い。
「いずれこうなるって想像できてたでしょ! 何でこんなになるまで放置するかな!?」
どうやら自分は大量の本に襲われたらしい。と床に突っ伏したミオ薄っすらと目を開け、視界に留まったそれを見て理解した。
そして、相変わらず頭上ではなにやら言い争いをする声がしている。男性のようだ。
「んっ・・・てて・・・」
ゆっくり身体を起こせば、またバサバサっと音がした。