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Episode1-28

「さーってと、ボクは仕事に戻るよ」

「お仕事中だったのですね!? お時間を取ってしまい申し訳ありません」

「気にしないで~ 良い息抜きになったよ」


驚いたミオは立ち上がり頭を下げた。

ゴーンと時計台の鐘が鳴る。


「それよりも、早く寮に戻った方が良いんじゃない? 夕食、食べ損ねちゃうよ」

「え! やだ、そんな時間!!」


ゆったりとした男の口調に合わせるように、時間もゆっくりと、でも確実に過ぎていた。

寮の食堂が閉まるまであと30分程しかない。

寮は城の敷地内にあるので、走れば5分くらいで着くだろう。



「あ、あの! お話聞いてくださってありがとうございました! わたし、もう少し頑張ってみようと思います!」



慌てて駆け出したが、途中ではたと気づき、足を止めて振り返る。

元来た道を戻り始めていた男に、ちゃんと声は届いたようで応えるように背を向けたままひらひらと片手を振ってくれた。



もう、戦争は終わった。わたしは今を生きなければいけない。

悲しいことは仕舞っておくと決めたじゃない。とミオは自分を勇気づけた。

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