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Episode1-24
「それよりもさっきのキミの驚いた顔、何て言うんだっけ? 昔読んだ外国の本にあったんだ」
うーんと男は腕を組み、首を捻る。
「動物で例えていてね。何だったか。でも、正に! って顔をしていたんだよ」
「は、はぁ・・・・・・」
「──うん。まぁ、いいや! でキミは何に油断していたんだい?」
疑問を払うかのようにひとつ手を打つと、先ほどと同じ質問を投げかけられる。
さっきから、男が一人で話を進めていて、ミオには何が何やらという具合だ。
「あ。安心して、ボクは口が堅いから。秘密は守るよ」
さぁ。っと男は期待の笑みをたたえて言った。
その顔に、どうやら無視するわけには行かなそうだと悟り、ミオはおずおずと口を開いた。
「えっと、その、ですね」
「うんうん」
男は相槌を打ちつつ、外廊下から中庭に出た。
そうして近くのベンチに腰を下ろし、隣をポンポンと叩いた。座れ。ということらしい。
「あ、えっと・・・・・・、し、失礼します・・・・・・」
「どーぞー」
戸惑うミオをよそに、男は間延びした声で歓迎する。




