十八話 ほどよく
「きゃ~〜」
「うわ〜〜」
「まてぇ〜」
バタバタバタ…
「ママ〜あれほしい〜ほしいー」
「似たようなのこの前買ったでしょう?」
「全然違うよ!!これは…」
子供は元気いっぱい走り、親に駄々をこねる。
どんな場所もいつの時代も変わらない光景。
いつかの人間同士の馬鹿な戦争も怪物達との闘いもない。
平和の光景。
ここに居る人々はあっけなく死んだだろうか、それとも足掻き、苦しみ死んだのだろうか
今私は試験会場の本部に石を置いていき優雅に歩いている。
試験が始まってから行ったからだろうが些か不要人過ぎる。本部に機密事項が沢山あるからこそ信用ならないものを置けないのは分かるがそれでも人手不足が過ぎる。
化物退治に忙しいのだろう。
意外とこの時からおかしかったのだ。
ただ、例年よりも多いぐらいで完結する程馬鹿ではないのだろうが…、まぁいいか。
お、本屋だ。
そうして本屋に行ったり、服屋に行ったり、アクセサリーを見たりと食事時が過ぎる頃まで店をまわった。ちなみに服だけ1着買った。
そしてまた、試験会場に向かう。試験観戦しに。
今行っている試験は別の地区の1グループだ。1グループは、2つのグループがある。
1つは首都やその付近の者たちとエネルギーが多い家系の者たち、つまり軍人のお偉いさんや術士という軍に属さず単独で依頼を受ける者の子供たちである。
もう一つは私がいる家系的に対象外の地方組だ。
1グループの試験は二次まである。
一次試験は12日間でエネルギーの安定と能力の発現。
二次試験は2日間行われる実戦。
一次ではエネルギーを安定させるのにどのくらいかかったか、どんな能力なのかが判定される。エネルギーをいち早く掴み、安定させるということはエネルギーの操作が上手いということになる。
二次ではその能力とエネルギーでどれ程実際に戦えるかが判定される。練習はほぼ無い。そう、才能がものをいうのだ。
ちなみに2グループも同様の試験であり、ここで才能を発揮すれば1グループ昇格は間違いなしだ。
もちろん努力型の人は不利になってしまうことは否めないが、2グループには落ちはしない。一次でエネルギーの安定ができなかった者のみが2グループにいく。
一週間でエネルギー操作が出来ないということはこれから先もエネルギーを自由自在に操ることはほぼ不可能。
エネルギーを自由自在に操れなければ能力の発現は不可能。
そういう者たちはエネルギーを安定させ暴走させないことが大切だ。たとえ操れるようになったとしても反応速度が遅く、暴走しやすくなってしまうそうだ。こういう者は意外といるのだ。
エネルギーを操れるだけでも世界の人工的には3割ほどと言われている。
ただ、エネルギーが多いものは基本的にエネルギーを操りやすい傾向だから1グループの中では少ない。そういう者は2グループに行くことになるがエネルギーを使用しての試験は受けられない為免除となる。ほぼ暇で宿っで満喫しているだろう。
2グループではよくあることで3グループに行く。3,4グループは将来的に軍関係の仕事にはつかない。1,2グループは仕事まではいかずとも関わり続けることになる。エネルギーが多いだけで需要があるのだ。
エネルギーは多いほうがエネルギーを掴みやすい。掴みさえすれば安定させるのは難しくない。
安定させた者は能力の発現に移る。これは試験官が手助けをする。能力を分類出来たといえその中でなんの能力かは検討もつかないからだ。つまりいろいろ試させるのだ。
イメージだけで発現する者が一番試験官たちにとっては楽だ。
しかし、イメージだけで出来ないことのほうが多い。その者たちはエネルギー操作の例を学びながらエネルギーを操作する。特別優劣はない。要は感覚派か理論派みたいなのに近い。
これで大体は発現する。ただし魔法系と超能力に限る。
特殊能力は例外だ。もちろん魔法系、超能力に似通ったものっだったらイメージで出来てしまうかもしれない。エネルギーの使い方が同じようなものだったら出来てしまうだろう。
ただ試さないといけないものが多くなるのだ。
発現しある程度使えたら一次は合格になり帰れる。
今この試験会場は12日目になる。ここにいるものは全員特殊能力なのだろう。大変だ。特に試験官なんて一人ひとり記録し、教えたり試させたりしないといけない。一番大変かもしれない。
もしこれで発現しなかった場合は保留となるうえ、発現していない状態で実戦に挑まねばならない。もちろん、もともと能力がないものも数名いるので能力がなくても戦う方法はある。エネルギーそのもので戦うのだ。一般的なのは身体強化や武器強化。武器は国から支給された中から持って良いことになっている。ただしこれらは能力持ちも可能だ。
しかし、基本皆1つのことで限界だ。赤ん坊も同然なのだ。そこまで不利にはならないようになっている。
なんだったら12日目までいた奴の方がエネルギー操作がうまかったりする。早く発現した者は宿に帰り、練習してもいいが限られた時間のみ。監督できるものがいなければ何か問題が起こったときに困るからだ。
だからそこまで気負わなくていいのだ。
普通は。
エネルギーが多い為どうも目立ってしまうはずだ。試験だって2度目だ。
このままいくとめちゃくちゃ才能に溢れた優良株になってしまう。けして自信過剰じゃない。これでも世界最後の生き残りだったのだ。周りは皆素人。特に地方組なんて赤ん坊みたいなもんだ。それと比べることが出来るはずもない。
まぁ赤ん坊は言いすぎかもしれない。一応今期は豊作と言われる事になる。そこで私が一番の優良株になってしまったら、黄金期間違いなしだ。1番は避け2番以降を狙い、かつ能力風ではなく重力もどきにする。風は重力っぽくなれないけど、重力は風っぽくなるのだ。順番を間違えると2個持ちにされるのだ。先入観ってやつかな。
特に会場に見知った者はいなかった為帰ることにした。
流石に12日目となるとお偉いさんは殆どいなかった。受験者も1人ぐらい知った顔がいると思ったが昨日か一昨日に終わったのだろう。
まぁほどよく2,3日で終わらせようじゃないか。




