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第十七話 天使

 横を通り過ぎるまで気づかなかった。



 第一印象は『美人』だった。

 横を通った瞬間にほんの一瞬見えた横顔が綺麗だった。


 通り過ぎただけだったから第一印象なんて言っていいかわかんないけど。



 ホントに一瞬だったから美化されただけかもしれない。



 …後ろ姿かわいい。


 少し青みがかったサラサラの長い髪をなびかせながら歩いていく。


 顔美人で体型可愛いってヤバない!??



 モデル?


 でも、背そんな高くなかったよな?

 モデルじゃねいか。

 いや、偏見は良くないな。

 背が低いモデルだっているもんな!

 背が高いモデルの縮小版だったら写真撮ってもわかんねーし。



 え、顔美人で体型可愛いくて背丈も低めなの?

 イイ!!!



 つーか女…


 あいつこっから学校ちかいのか?

 もしそうだとしてもよくこの時間に起きていられんなぁ。女なのに体力ありすぎるだろ。



 …つえーやつになりそうだな。


 まぁ今、食堂にいるやつ全員が、だけどな。

 そして全員見事に彼女に吸い寄せられている。




 いつの間にか誰ひとりとして言葉を発しない静かな空間となっていた。




 美人…と言ったら女神だとか天使だとかいうエネルギー量が世界に匹敵するほどのやつが一般からいるっていう噂があるんだが。

 しかも全国に広まるくらいのな。


 あいつか?この宿にいるし。

 …でも天使って感じしねーよな?女神は知らんが。


 優しい雰囲気がないつーか、柔らかい雰囲気がないと言うか、…ふわっとしてないんだよな~。

 凛々しいっていうのか?俺等のことが視界に入っていないみたいだ。

 いや、でも力強くは見えないから凛々しいは違うのか?「姉貴!」って感じじゃないし。



「さすが、白鈴様々だな〜」


 突然この空間に声が響いた。


「様々ではなく様であるべきだろ!」

 それに反論する…眼鏡。


「わぁー相変わらず堅苦しいね~、まぁーちょっと分からなくもないけど」

 はじめの一声を発した…半目。


「お前がこの俺に同意をするとは珍しいな。どうした風邪でもひいたか?それとも早く起きて可笑しくなったか?それとも…まさか緊張か!」

 なんか腹立つ。


「なんかいつにもまして腹立つなぁ、というか同意じゃないし、理屈はお前と違うし。」

「大体なんでお前が気付かないんだよ。()()()()()ファンクラブ長。」

 えっ、…あの見た目で!?如何にもがり勉間満載のあの見た目で!?確かになんか見た目に反し口悪いけど。見た目で決めつけるのはよくない…けど



 …ファンクラブってあの人も大変なんだな。


「なっ、自称などではない!それにファンクラブという不埒なものでは断じてない!!白鈴様護衛隊隊長だ!言い直せ!」

「はいはいタイチョー。そっか()()()()()()()ファンクラブとは違うんだっけ。」

「あんな奴らと一緒にするな!正式な集まりでもないというのに、それになんだ()()()()()()()なんて失礼だと思わんのか。侮辱しているのか。大体奴らは――」

「相変わらずだなぁ。それにファンクラブであることは間違いないでしょ。正式かどうかも結構怪しいし」

 正式か怪しい…


「はっ、すまんなんか言ったか?」

「いや、べつにぃー。今日っていうか最近は少し話しかけづらい雰囲気だよね~って話」

 お、やっとか


「なんだいつもは気軽に話しかけられるとでも言いたいのか。あ゛?」

 おい、いいとこだっただろ。


「はぁ、…なんかおどおど感が無くなったというか、何が起きても動じない感じがするんだよね。」

「当たり前だろ!別にいつもおどおどしてないだろ!!」

「決めつけはよくないよ」

 なんだ?少し雰囲気が変わった。


「何が言いたい」

「理想を誰かに押し付けるのはよくないって話。これだから所詮は護衛なんだね」

「なんだお前、いや貴様、まさかあの不埒な奴らの仲間なのか」

「はぁ゙?」

 え、ちょっとここで喧嘩するの?俺まだ食べ終わってないんだけ…ど、なんかみんな食べてない?

 いやでもそういうもんか。俺の席がこいつらと近いだけで一見したらただの痴話ゲンカだもんな。所々会話も聞こえるし普通を取り戻し始めている。


「…おどおど…」


 眼鏡と半目が言い争っている中突然喋りだしたイケメン。そうこいつらは3人組だ。


「「なんだ!!」」

「落ち着け二人共」

 そう言われて黙りこくる二人。イケメンスゲー。


「俺は今までより人間味が薄れたなと思う。良く言えばより完璧になった感じがする。」

「まぁ一見したら全く分からないから気の所為だと思ってたんだけど」

()使()感はなくなったよね」

 やっぱりアイツだったのか。

 きっとすぐに会う機会が来るだろうな。楽しみだ。


「そんなことないだろ」

「まぁ俺が言うのもなんだけど幼さが完全になくなったとは思う。()使()って言われるようになったのって無邪気な笑顔が可愛かったとか、きょとんとしてるときの顔が可愛いとかから付けられてるからそういう意味では天使っていう感じは薄れたかもしれない。」

「代わりにてわけじゃないけど女神って感じは高まった気がする。」


「詳しいね」

「詳しいな」



 …眼鏡よりオタク…。

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