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キコリの異世界譚  作者: 天野ハザマ


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キコリの狙い

「ゴオオオオオオ!」


 ゴブリンジェネラルが、キコリを迎え撃つべく剣を構える。

 ゴウ、と凄まじい音をたてて振り下ろされる剣は、オークすら両断しそうなほどに凄まじい勢いで。

 しかしキコリには当たらない。

 攻撃の間をすり抜けたキコリは、マジックアクスを振るいゴブリンジェネラルの鎧の隙間を狙う。

 

「ガアアア!」

「ぐう!」


 だが、そんな事をゴブリンジェネラルが許すはずもない。

 凄まじい蹴りがキコリを打ち据え、打ち転がす。

 無様にゴロゴロと転がるキコリをゴブリンジェネラルは更に追撃するべく追って、しかし「チャージ」というキコリの言葉にピクリと反応する。


「ミョル」


 それが何か理解できているから。ゴブリンジェネラルはキコリを両断しようと剣を振り上げる。

 だが、間に合わない。


「ニル!」


 斧が稲妻を纏う。

 投擲された斧が振り下ろす剣を狙い投擲されて、その凄まじい勢いにゴブリンジェネラルの剣が弾かれる。

 流石に剣を放しはしない、しないが……その握力ゆえに、ミョルニルを纏う斧から流れ込む稲妻の力を、ゴブリンジェネラルは直で受ける。


「グ、ガアアアアアアアアアアアアア!?」


 ズドン、と。ミョルニルによって纏わされていた稲妻の一撃が、剣を通じてゴブリンジェネラルに流れ込む。

 その魔力の大きさ故に一撃で黒焦げになるようなことはないが、それでも相応のダメージの痛みにゴブリンジェネラルは苦痛の声をあげる。

 そして、ゴブリンジェネラルは聞いてしまった。


「チャージ」


 その、声を。


「グ、ギイイイイイ!」


 これ以上させない。ゴブリンジェネラルは2本の斧を構えるキコリへ向かい走る。

 撃たれる前に殺してやる。

 何、簡単なこと。それをやる手段はいくらでもある。

 そう考えていたし、その判断は正しい。

 ゴブリンジェネラルとキコリを比べれば、ゴブリンジェネラルは一撃でキコリを殺す手段を山のように有している。

 ミョルニルも、チャージを使って尚一撃でゴブリンジェネラルを殺すには至らない。

 しかし、しかしだ。

 そう思わせることがキコリの狙いだとしたら?

 

「ギイイイイイイ!」


 振るわれる剣。その体格差ゆえに、ゴブリンジェネラルの剣は振り下ろし中心になる。

 そしてキコリは先程同様、それを躱し内側へと入り込んで……その先程と同じ挙動に、ゴブリンジェネラルはニヤリと笑う。

 それでさっきどうなったかを学習していない。

 ブチ殺すつもりで蹴りを。


「ブレイ……」


 叩き込んで。


「ク!」


 たまたま蹴られた石ころか何かのように、キコリは吹き飛んで。


「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」


 突如足を襲った痛みに、ゴブリンジェネラルは激しい苦痛の叫びをあげた。

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― 新着の感想 ―
[一言] マジ狂戦士 頭ブレイクも狙うのかなあ
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