表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キコリの異世界譚  作者: 天野ハザマ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

484/837

ワイズシザー

 砂浜から、海の中へ。

 かかっている魔法のせいか、服が濡れるどころか水の冷たさも感じはしない。

 輝くウォーターメイルで覆われた身体は陸上で歩くように……というには少し動きにくさを感じるが、ほぼ問題ない。

 キコリたちは海底へと問題なく歩いて降りていき、驚いたようにキコリは周囲を見回す。


「……すごいな」

「まあね。でもさっきも言ったけど、無茶すれば効果時間は短くなるわよ」


 オルフェに「ああ」と頷くと、キコリは周囲を注意深く見回す。海底を歩くのは楽しいが、モンスターが出てこないと楽観視するほど気を抜いてはいない。

 歩きながらも周囲を確認し、怪しいモノがないかを常に確認していく。

 出てきたら即座に戦えるように斧を出しているが、その斧も光が覆っている。

 油断は、一切ない。ないが……「うおっ!」という声が聞こえ、ドドが何かに咥えられてキコリの横を通り過ぎていく。


「ドド⁉」

「ぬう、ん!」


 ドドが自分を咥えていた巨大魚の口をメイスでこじ開け、海底へと転がり落ちる。

 反転して向かってくる巨大魚をメイスでぶん殴れば、巨大魚は海底に叩きつけられ、そのまま気絶したように海上へと浮き上がっていく。

 だが……ほぼ同時に、海底の砂の中から飛び出したハサミがキコリの足を掴んでいた。

 砂を水中に撒き散らし視界を塞ぎながら出てきたのは、巨大カニのモンスター。

 キコリを振り回し叩き付け、再度振り回し叩きつける。それが終われば、更にもう1度だ。


「カニのモンスター……!」

「ロックランス!」


 オルフェが即座に岩の槍を放つが、巨大カニは口から吐いた泡のようなものでオルフェの岩の槍を消し去ってしまう。


「魔法⁉ 嘘でしょ……!」

「ワイズシザーだ! 聞いたことがあるぞ。海の魔法使いにして恐るべき戦士! 自分の倍の大きさの敵を餌にするという!」

「つまり強いってことか!」


 フェイムにそう応えると、キコリはハサミに斧を叩きつける。

 すでに鎧にも斧にも魔力を流しているが、それでもワイズシザーの殻には僅かな傷しかつかない。

 鎧も先程からミシミシと音をたてていて、ワイズシザーの能力がとんでもなく高いことを思わせる。ドドの振るうメイスも然程のダメージを与えていないように見える。


(……だとしても硬すぎる。何かカラクリがある)


 しかし、それを探っているほど余裕があるわけでもない。キコリは斧を消すと、ワイズシザーのハサミに触れる。


「ブレイク!」


 チャージした魔力を遠慮なく叩き込んだブレイクはワイズシザーのハサミを砕き、ワイズシザーは凄まじい速度で逃げていく。


「……殺し切れなかったか。かなり魔力を叩き込んだんだけどな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
書籍版『キコリの異世界譚』発売中!
『キコリの異世界譚』1巻書影
コミック『キコリの異世界譚』も連載中です!
『キコリの異世界譚』1巻書影
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ