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キコリの異世界譚  作者: 天野ハザマ


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202/837

イルヘイルの現状

 翌日。キコリとオルフェ、そしてジオフェルドの3人は防衛伯の家の前で集合したのだが……そこにやってきたジオフェルドは、かなりの重武装だった。

 全身を覆う鎧に兜、大盾に……武器は大金棒、だろうか? かなり凶悪な形をしている。


「な、なんか凄いですね……」

「いえいえ。キコリ様の鎧の方が素晴らしいかと。デザインも良い。先日は伺いませんでしたが、キコリ様は竜神信仰を?」

「えーとまあ、俺は信仰というほど教義とかを知らないので」

「そんなのは関係ありません。必要なのは前に進む努力と祈りの心です」

「努力が先なんだ」

「祈ってドラゴンに近づけるなら誰もが倒れるまで祈るでしょうな」


 オルフェのツッコミにサラリと答えるジオフェルドだが、なんとも納得できる答えだった。

 まあ事実キコリは竜神に祈っていなかったから、正解なのだろうが。


「では向かいましょう。その途中で私の使える魔法についてもお話ししましょう」


 そうして歩いていくと、キコリとジオフェルド、オルフェの3人に視線が向けられるが……誰も絡んでこないし、話しかけてもこない。

 昨日と比べると雲泥の差だが、それはそれで不安になる光景だ……が、ジオフェルドは気にしてもいない。


「ヒール(回復)、ストレングス(筋力強化)、リカバリー(状態回復)、ホーリー、それと……魔法ではありませんがドラゴンロアですな」

「え、ドラゴンロア?」


 あまりにも聞き覚えのあり過ぎる単語に、キコリは思わず反応してしまう。

 ドラゴンロア。それはドラゴン特有の技であり、魔力を混ぜた咆哮で相手を威圧する技……なのだが。


「はい。竜神官であれば必ず覚えます。ドラゴンのものには遠く及びませんが、人類が模倣するには適した技です」

「そ、そうなんですね……」


 確かにドラゴンロアはウォークライに魔力を混ぜれば「そう」なる。

 もっとも、それだけではなく「ドラゴンが放つから」こそ本来の威力を発揮するのだが……ジオフェルドが言う通り、模倣には適しているのだろう。


「勿論、過信できるものではありません。自己暗示のような面もありますしね」

「はは……それは分かります」


 ウォークライの発展形といえる技だが、だからこそ過信は禁物だというのもよく分かる。

 実力でも魔力でも勝る相手は、ドラゴンロアも容易く跳ねのけるだろう。


「さて、ところでキコリ様。見えますか?」

「……ええ」


 昨日は気付かなかったが……今日はハッキリと分かる。

 英雄門の、その少し先。

 激しい戦闘音が聞こえてくるのが分かる。

 時折魔法のような爆発音と、地響きや悲鳴すらも。


 迷宮化の影響が他の防衛都市よりも大きく、冒険者の損耗も大きい。

 セイムズ防衛伯から聞いていたイルヘイルの現状が……今、キコリのすぐ近くにあった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 良くこの状況で援軍を突っぱねる気になるな。ギルドは現在進行形で。
[良い点] 薄々は予感がありましたが、最前線そこか
[良い点] 都市の門前が最前線…… 確かに防衛伯も出陣できますね。
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