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伸びたり膨らんだり大きく見えたり小さく見えたり。

作者: 七瀬
掲載日:2020/08/03






___ある日。

その日から、僕の今まで見ていた世界が変わってしまった!?



・・・人がね?

変な形で見えたり、ビョーンと伸びて見えたり。

大きくなったり小さくなったり。

歪んで見えたりするんだよ!

声も、こもった図太い声で、スローモーションに聞こえたり。

甲高い声で、早口で聞こえたり。


今まで、僕がよく知っている人も...。

別人に見えるんだ。


それに? グルグルと回って見えるから。

目が回って、気分も悪くなるんだよ。


___これって!?

脳の病気なのかな? 僕は、直ぐにママに言ったんだ!


『___ねえねえママ! 僕ね、なんだかおかしいんだ!?』

『・・・どうしたの、美来?』

『みんながね? 変な風に見えるんだよ! 大きくなったり小さく

なったり、体がビョーンと伸びたり、縮んだり。目も回るんだ!』

『うーん? それじゃあ! 今から、お医者さんに診てもらうか?』

『___うん!』




___僕とママは、直ぐに病院に行って診てもらったんだ。

そうしたら? お医者さんが僕とママにこう言ったよ。


『・・・うーん? これは!? “不思議の国のアリス症候群S”じゃ

ないかと思います。』

『・・・“不思議の国のアリス症候群S?”』

『別の世界に入り込んだような? そんな感覚になるそうです。

身の回りの物が急に大きくなったり小さくなったり見えるとか。』

『・・・・・・』

『___先生! この子、治るんですか?』

『まあ、大人になれば自然に治ると思います。ただ、今のところは?

治療薬はないので、安定剤を出しておきますが、あまり美来君に飲ま

せないように、気を付けてください。』

『・・・ははい。』





___僕は、大人になるまで。

この症状に、ずっと苦しむ事になったんだ!





___何処でも何時でも、この症状になるから?

学校でも、いつもの仲のいい友達も、、、?

別の生き物のように感じる。



僕に向かって。

物凄いスローモーションで、低い声で話す友達。

なかなか? 理解できない僕を、その友達はバカにして!

僕の方を指差して笑っているところも、スローモーション。


僕が、気味が悪く感じていても。

症状は、一向に治らない!



___かと思えば?

もう一人いた友達は、早口で高い声を出して何か話している。

僕も、必死で聞き取ろうと集中して聞いているのだけど、、、?

聞き取れないんだよ! 何を言っているのか分からない!



・・・そうすると?

その友達も、僕の方を見て! 笑い出した。

僕は、なにがなんだか? どうしていいのか分からないまま

僕だけ取り残されてしまった。





___誰にも理解されない。

分かってもらえない。一人で苦しんでいると、、、?

僕のママは、僕の為にいろいろ考えてくれたんだ。


『___ねえ、美来? 美来の病気は、人に理解されないモノなの!

だからって? 美来の起きている事は事実だしね! でも、ママだけは!

“美来の味方だから”どうしたら? 良くなるのか? 頑張ろうね!』

『___うん!』





___僕のママは、

僕の為に、どうしたら? その症状が良くなるのか?

ネットで調べてくれたり、病院に直接行って聞いてくれたり、

ママ友にも相談してくれていたんだ。




・・・少しずつだったけど?

僕の友達も、僕のこの病気の事を理解してくれるようになったんだよ。

全部ぜんぶ! “ママのおかげ”なんだ!





 *





___そして!

僕も大人になると? 自然とその症状は出なくなったんだよ。

不思議だね? そんな風に見えなくなると、寂しい気持ちも

出てきた。でも? ママは凄く僕の病気が治って喜んでくれたんだ!



___今は?

やっと、普通の生活を送っているよ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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