新章3 いよいよ
「月に行くと言っていたら、何々・・?2時間ちょっとで回収して来て戻って来ただって?それで、これって有人飛行でも行けそうだし、もう改良する必要もないから、スピードを今度は無人機でテストして、その回収を俺が行うだってよ、シン」
「あはは・・あっはっはっは・・そうだった、そうだった。あいつに産業資料館内にある各種作業機や、作業車をもっと早くに動かす許可を与えときゃ良かったよ、そう言う奴だったんだよな、今更ながら思うけど」
「はあっつ・・?笑っているよ、シンがさ・・でも、うぷぷ・・ケンシン開発室部長が口をぱくぱくさせて驚いている。ランは、こっち系の大天才だもんな、あははは」
ダンも大笑い。
「これで宇宙に行ける事は実証した訳だ。一か所しか見てはいないが、もう人が居ない事もほぼ確実になりそうだ。もしこれで生き延びていたら、俺達みたいにしぶといかも知れないな」
「まさか・・これで生き残りが居たら化け物だろうよ。俺達はまだ計画の中に恩恵があったんだからさ」
そこはシンもスルーするのであった。
とにかくびっくりするようなミッションがまた一つ、あっと言う間に完了したのだ。それもこれでお墨付きと言うランの言葉によって、そして1週間後、シンは4人全員が集まった所で、こう言った。
「地下の大河だと思われるものが、ほぼ確実になった。地上と違い、地下には豊富な水が流れている。また、ここまでのケン、リンによる穴掘りソードの大活躍で、とうとう地下通信路一本に到達した。明日から、このインプットした地点を中心に持って来たソード全てを潰しても良い、掘って見ようか」
「シン・・ちょっと待った」
ダンが手を挙げる。
「ん?何だ?ダン」
「ソードは確かに有効だ、だが、砂の煙幕はどうにかしないとな。だから、地下水脈を何本か掘り当てて砂の煙幕を何とかしないと、体に吸い込むと流石に肺に良くない。俺達はマスクも用意していないんだからな」
「ふ・・分かっているさ、マスクは届いた。それに、ソードを俺達が持ってやると言ったか、折角良いものをランが見せてくれたんだ。もうすぐ、そのランと一緒にMSI飛機がやって来る。リンも一緒だ。ここだけは第14班が仕上げと行こうぜ。地下通信路さえあれば、必ず地下指令室に到達出来ると思う。確定では無いが、自信があるんだ」
「シン・・お前がそれ程までに言うのなら、本物だろうな、良し。皆、英雄を笑顔で迎えてやろうぜ」




