新章3 いよいよ
「おいっ!」
ショウが驚いた。
「だってよ、今は、外にロボットが転がっている様子はねえじゃん、基地内にとにかくこのアームを伸ばさないと、ロボットの回収が出来ないだろ?」
「って・・中は酸素があるから錆びているだろうって・・」
「は・・いつまで酸素が供給されているんだ?それに、作業ロボットにそもそも人間のように酸素がいるのかよ。クローンじゃあるまいしよ。放射線の影響を受ける宇宙基地では、そう言う野外活動をするロボット等には特殊な被膜もしているだろうし、対策はしているだろうぜ」
「なる・・ほど」
ショウが、手をぽんと叩いた。
そして・・
「ほら2体丁度眼の前に倒れて居る。これをひきずり出すぞ」
もうそう言うランは、自分の手と同じで、しっかり2体をひきずり、MSI飛機まで引っ張って来た。
「そら、帰るぞ、ケンシン開発室部長ボタンを!」
「え・・ええ・・はい」
何と何と・・あっと言う間の早業。それに月までたった60分でMSI飛機は到達したのである。それも大気圏を脱出するまでの時間が20分、地球の重力から離れる場所まで10分、月の重力圏外まで20分、そこから月着陸まで10分と考えられない速さでもあった。
「結構いけているっすよ、ケンシン開発室部長、これって、もっと大気圏を脱出したり、重力圏を抜ける時間も、半分でも全然大丈夫じゃないっすか?」
ランが手応えを感じたようだ。まるで自分が操縦していたかのように、一瞬でもうこのMSI飛機の特性を見切ったようだ。それに自分が提案とは言え、アバターとなるロボットアームを手足のように自在に操つり・・ショウの口も開いたままだ。
「一番、MSI飛機を乗りこなせるのはランかも・・」
ショウは、すぐその様子をシンに・・ダンも眼を丸くした。




