新章2 見えない敵
全員が確保した。あれよあれよと会議している最中での電光石火の早業だった。しかし。色々疑問がそこに残る。
マコト隊長がこの場に居なかった事で、少し違和感もあったものの、各自がセクト別に動いている現在だ。会議には出られなくてもそれは仕方が無い事だが・・
「あの・・くどいようになりますが、質問させて下さい。マコト隊長は最初から?」
「ええ・・隠密裏に動いて貰っていました。地下通信路の探索は、時間をかけてやっておりました。ですが、観察班が行方不明になるなど全くの想定外です。更にケンシン開発室部長が合成してくださった画像に確かに5人が映っておりましたから、今回は早く救出に至ったのです」
「画像・・え・・あ・・ここだ」
ダンが気づいた。ランが言う。
「その合図がアイコンタクトで俺に来たので、爆破するかとか塔の上空から着陸するかと言ったけど、確かにダンの言う通り、何もかもすっ飛ばした発言だった、そこは謝る。その上でBOXの事を言ったように、地下通信路が繋がっている状態なら、当然有線LANは可能だろうし、たった3キロの距離だ。それも一緒に新規に有線の旧ケーブルを引っ張って貰った、『銀』にな。その状態で塔の付近は視界が開けているし、靄が無い。つまり電磁波って言うのは、塔の外部円周上に発生しているんだなって思ったし、塔の真上にはやはりその電磁場の影響も無いと思った。それに、MSI飛機そのものが電磁パルスを防御するんじゃなかったっけ?なら、居場所が分かれば救出するのにと、これは一刻も早くの事だろう?だからそう言った」
「そうか・・ランはアイコンタクトで・・でも、野郎・・それならもっと早く言え、ドアホが」
ダンの眼が、今度は怒っていなかった。半面迅速な判断と行動で良くやったと思っているのだ。
そして、爆破の意味に移る。
「なあ・・言ったけど、冗談では無い。こんな前世の危険な遺物を後生大事に残していたって何のメリットも無い。さっさと潰すべきだ。そして、この鉱山跡地を更地にした方が有効に使えるかも知れない。だって、マイクロミスト?ダクト?何だそれ・・この鉱山下には熱水の温泉がある。その蒸気と言うか噴爆によりそれを巻き上げているだけ。その勢いで鉱物同士が擦れ合い、静電気を発生し、あたかもそれが塔が根源のように動力源だと言われているだけじゃないか」
「ラン・・お前今まで会議の中で何を聞いていた?そんな話は一言もしていないぞ?」
3度ダンが眼を剥いた。




