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シンカラス  作者: 白木克之
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基地

「うん・・監視基地と言っても、既に構築された。よって、殆どここでの敵・・と言えば語弊があるが、大型獣や、オオコウモリ等我々に危害を加えるような事は、ほとんど無いと思える。事実、現実的にもオオコウモリによるこちらへの実害は無かった。それに、食物連鎖の頂点に居るオオコウモリの牙城には、侵入してくる大型獣も居ないと思えた。ここまで数カ月間の観察によって、確実とは言えぬまでも予測出来る。と、なればここはもう生物班・分析斑・化学班にお任せして、我々は次の行動に移るべきだと考えるが、いかがだろうか?」


 何と・・いきなりそんな事を言い出すシリマツに面食らうマコト副長だった。


「それは・・?」


 恐らくランが不満を口に出した件でのガス抜きの話だと思っていたのだが、何時ものようにエライ首班・シリマツ官吏体制になってからは、言動において彼らの予想を遥かに超えていた。


「オオコウモリを今我々が監視しているのと同様に、彼らも又私達を監視していると言う事だ。今の所我々には実害も無く、攻撃も仕掛けて来ないし、食糧の横取りもない。そして、当時に攻撃的生体武器として開発・改良され、恐らく音波による信号伝達方式で訓練をされていたと思うが、既に世代交代が進み、先日諸君は簡単に捕縛出来た件だが、マコト副長、どうぞその辺の御苦労も披露して見ては?」


 ん?と思った。何で今さら、そんな捕獲話を?


「は・・い。ラン君と思考錯誤を致しました。何しろ超高速で飛び回るオオコウモリは、昼夜を実際動き回ります。それに対して我々は、夜間に対しては活動に制限があります。夜目の利くオオコウモリに対し、我々は火・・松明だけなんですよ。これって、数千年も前の時代なる話じゃないですか」

「ふふふ・・」


 それには全員が笑った。実際、蝋燭、松明が灯りの手段だった。勿論油を使ったランプもあるし、別にそれにこだわる必要は無いのだ。だが、それも考えがあっての事だと次の話で分かった。

 オオコウモリの存在については、このミッションの前に、緘口令が敷かれ、彼等にかなりの情報が伝達されていた。故に、この通路構築同時に相当の調査が進行していた事になる。だが、それこそお隠密行動隊の事。全ては未確認生物を捕獲したと言う報告書になっている。また、実際にはっきりとオオコウモリを現認し、その姿を彼らは今の現状下で視界に入れた事は無かったと言う事も先に言っておかねば、このミッションに対しての総括も無いのだ。


「そこで、オオコウモリの活動範囲を調べる内に、昼間と夜間のパターンがある程度分かって来ました。そして、塒もかなり近辺では判明しておりますから、糞が蓄積した周囲をターゲットに、幾つかの網を仕掛けたのです。夜行動する集団は、昼間にどこで捕食活動をするのか、又子育てをする場所も分かっています。彼らは、全てその場所を分けているようでした。行動範囲も相当の距離を移動するのでしょう。恐らく直線で100キロ圏円周内はそうなんだと思いました・・あ・・これは、生物班に情報を頂いておりますから、習性範囲として割り出しました。実際どう言う突然変異や進化?があるのかは分かりませんが、必然的に彼らの腹を閏わせる食料はふんだんにある筈です。だって、天敵が居ないのだから、それ以上の行動を取る必要は無いし、集団を形成する動物ですから、それぞれの集団のテリトリーもあると思うので、この周囲の生息数もある程度予想しました」

「ふむ・・どの程度生息すると思われたか?」


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