表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンカラス  作者: 白木克之
907/1722

新章2 見えない敵

「はい。地下坑道があると言う何等かの調査は始まっていたのですね。理解しました」

「そこも、前面に出せない事情をお察し下さい。殆ど今までオープンにしておりましたが、今回のように初めての調査班の失踪と言うのは、隠さねばなりません、安否が第一の事。そこに雑音を起こしたく無いし、自分的論理・推理が、これまでのようにまかり通ると言うのは、本来成すべき事を混乱させますから。その辺を身を持って知っている我々なのですよ」

「はい、とても良く理解しました」

「犬達が、恐らくまた動いているでしょう」

「犬達?『戒』しか居なかったのでは?その『戒』は、今ケン班長と一緒に上空に・・」

「ふふ・・シン首班とリン班長には『銀』と『楊』が居ます。その『楊』は以前瀬戸内海洋研究所を発見した功労犬です。また『戒』と『愁』の第一番の子達の中では『銀』が既にリーダーとなるような優れた犬です。この2匹が一緒に行かない訳が無いじゃないですか」

「あ・・それも」


 ケンシン開発室部長は、見事にシン達にその事も隠されていた事を知った。だからこそ彼らは元隠密班なのだ。

 そのシンから、今度は幹部会に直接画像付きコメントが入った。所謂テレワークである。会議は何も5人だけで行われていた訳では無いのだ。


「靄の正体だが、分析はある程度できているか?」


 シンが聞いた。


「ええ・・光の反射によって、粉塵のようなマイクロミスト状のものだと考えています」


 ケンシン開発室部長が答えた。シンはすぐ、


「このマイクロミストと言うのは、電磁パルス爆裂後に発生したと考えるのが妥当ですかね」

「そのように考えますが、必ずそうであるとは言い切れません」


 シンは頷き、


「会議の様子や内容は自分も把握しています。地下通信路の件は、前回行った時にある程度の目星はつけておりました。R国が経費の関連で放棄した時より、何本もの海底トンネルと、深い海底に地下トンネルを抜いた事は、資料が後から出て来ました。今3本を見つけて、犬達にそれぞれ潜らせています」

「そうでしたか・・」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ