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シンカラス  作者: 白木克之
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新章 新世界

 シンは苦い顔になり、


「く・・お前も、和良司令官のようにああ言えばこう言う・・」

「一緒にするな・・少なくても俺は純粋だ。それより頭を冷やせ・・一つ一つから片付けて行こうよ」

「・・分かった・・俺も考えている部分と、いきなり色んな事が繋がりそうだったから、つい冷静さを失っていた。そこは謝るよ、御免」

「ふふ・・そう言う所が、大好きだよ、シン首班」

「やめてくれ・・同性には興味がねえよ」


 はははは・・いつものシン達に戻った。シンがこれ程慌てる事がやはりこの件にありそうだ。ケンには言った、少なくてもここで話をした情報を持って、T国の西ルートは、マコト隊長と言って貰うが、犬もやっぱり連れて行けと。そして、この情報をどこか出会うだろうから、教えてやってくれと。ケンは頷いた。マコト隊長とケンの組み合わせは恐らく初めてだろう。


「まず、何故象がずっと俺達の傍に居て、何十年も同じ行動をしていたかだ。シンも色んな者に聞いて来たと思うが、やはり遺伝子操作動物、和良司令官の仕業だった」

「ああ・・それはやはりだったな」


 シンは大きく頷いた。


「象の寿命は凡そ70年。人間とほぼ似たようなものだった。だが近年それは遺伝子操作によってまず実験動物の候補になったのが、それなんだ」

「じゃあ・・初期の頃の実験に・・成程」

「動物も同じく、大気汚染・環境ホルモンなどの影響で、自然繁殖率が急激に落ちていた。例外なくそう言う運命だったのさ。だが、いきなり人間に遺伝子操作をするには、臨床なんて出来はしないから、動物達を実験材料にした。その大部分が第1ドーム周辺に居る動物達だ。猿人の事も言っているが、既に猿までやれば、そう遠くない話だ。霊長類まで行けば次は人間だ。だけど、そこをすっ飛ばしてやはり和良博士は、実験を数多くやっている。和良博士には、そんな繁殖などどうでも良い事だろうな、きっと。知っての通り、自分による自分の為の実験・研究でしか無い。長寿遺伝子・再生細胞・活性化遺伝子・成長遺伝子・免疫力・・行き着く先は、食も含めた、延命や若返りだ。その先に不老不死がある。全てそうだと言う背景からも、自分の研究がやはり電磁パルス後を見据えている事も頷けるのが、他の動物の体内で受精卵を培養させると言う手段だ。この和良博士に限っては、売国奴と言われる事も辞さず、T国にも研究施設を持っていた事は分かって来た」

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