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シンカラス  作者: 白木克之
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新章 新世界

 間もなく、コウタ班長と、キョウ班長がほぼ同じ見解を発表した。いずれが食の頂点になろうとも構わない、それを食すれば確かに寿命は更に延長出来ると。そして、和良クラゲは、定期的に恐らく無限に再生する細胞を持つ食として、これを利用しない手は無いとの決定をシンは下した。神野元老も、黒川主査も異論はなく、彼らにもまだまだ相談役として現役で居てくれる事をシンは強く希望し、その食を勧めるのであった。

 もう消滅した和良司令官の遺した功績をシンは記録に残した。残るは人類再生計画の進行だ。そこでやっとランに探索許可が下りた。


「え・・行かせて貰えるのか」


 ランは眼を輝かせた。


「ショウと『伴・柳』を連れて行け。今回の探索は、まず海中から始める。沖縄方面から石垣島、台湾を回り、南T国からずっと東進し、擬ガジュマルの木付近の猿人も観察するんだ。そして、どんな些細な事でも良い、逐一こっちに情報を送れ。何日掛かっても良いが、安全確保の為に馴致オオコウモリにもお前達の監視はさせる。まだ白頭の残党も居るからな、襲われる可能性はある。大挙で攻撃されたら、自動連射銃だけでは対処出来ないからな」

「分かった・・リンは?」


 ランの本音はリンと行きたかったのであろうが、シンは、


「リンには、他に役割がある。良いか、ラン・・今回は探索じゃない、調査だと言う事を忘れるな、単発的にT国や大陸にもこれまでも行っては居るが、ここまで湾岸線とは言え、遠征は初めての事だ。そして、お前しか出来ないと思っているからな、頼むぞ」

「おう!」


 お前しかいないとは凄い期待だ。こうしてランは相棒犬と勇躍して出かける事になったのだ。潜水艇は、前回より大きく、安定感もあって、ランが操作したデータも幾ら旧式とは言えかなり立派なものだ。こう言う技術が産業資料館に収められた背景には、各国の情報合戦の挙句、封印するしか無かったのだ。宝も持ち腐れ・・開発にもっともっと時間を掛けていれば海底・深海であろうとも、もろともしない潜水艇がもっともっと世界中の海を闊歩していただろうと、ケンシン開発長は言った。その彼が特に今回様々な手を加えてくれているのだ。今の所危険な生物は皆無で確認もされていないが、深海には電磁パルス爆裂の影響は皆無なのだから、出くわしても不思議は無いのだが、どうもその辺の調査も、シンは細かい指示を何時ものようにしないが、含まれているのだろうと、ランは思っている。この辺が自主性に任せる。その者の才能を尊重すると言うシンが生まれ持つトップに立てる力量なのだ。神野元老がこの者を認め育てたからこそ、今彼が首班としてドームのトップに立っている。人望も抜群で、信頼を勝ち取っているのだろう。

 さて、動きは活発だ。ラン達を見送った後シンがじっとしている事は無かった。ただ、ダンが副首班と言う立場にあり、以前は良くタッグを組んでいたものの、この所は定期的に話を交わす事はあっても行動する機会は殆ど無い。この日は、ケンを呼んでいた。

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