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シンカラス  作者: 白木克之
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第五章その一 新天地!

「・・・喰う事で、栄養分を体内に取り込む事は可能だろう。そして子孫を多産する。だけど、そこでDNA変異や遺伝子変異は全く別物で、有り得ない話になるが・・」

「ああ・・その辺は荒唐無稽だ。だが、そこに不老不死の原点があるとすれば?」

「・・そこで和良司令官の不老不死思考・・」

「結び付けているんだよ、荒唐無稽だけど、否定は出来ない。この生体を捕獲したのが、ケン・リンの考えだとしたら、シン副首班もそう言う方向を考え出したのかも知れないな」


 ここで会話は終わった。その和良司令官の存在は未だに確認されていない。しかし、彼が存在し、無線光ケーブルを開発し、2.5世代を生み出し、また生体武器に関与していた事も確かだ。一方ではオオコウモリ生体武器を、もう一方の秘密研究所では、完全他部署とは切り離された単独セクトだ。それだけの権限を有した超天才博士が、誰も知らない場所で、誰にも知られない事をやっていたとしても、誰にも分からないのである。だからこそ、そこをケンは突いているのだ。また、ゴミ箱と称する地下倉庫が何故一切立ち入り禁止になっていたのか、それは誰の指示だったのか・・はっと思う部分がを、この時出て来たコウタ班長であった。今は、エライリーダーがその重要度に気づき始め、これらの資料を整理する特別チームを作っている。その量は膨大だった。そしてケンシン班長は非常にその倉庫に興味を持っている事で、すぐ動くのだった。


「願っても無い事、私も相当有用な、書物・機材が眠っていると思うので、一緒にやります」


 そして、やはりこちらではシンは、T国での不気味な生体の捕獲の情報は伝わっており、ダン、ランと共に、瀬戸内海地下通信路を犬達3匹と探索していた。3本の地下通信路は、来島海峡で完全に破壊され、ルートは山を抜き、そこで四国4県への枝ルートと瀬戸内海に抜ける3本のものがどうにか健在だった。どうにかと言うのは、まだ修復を行わねばならないと言う事で、電動車が入れない場所に、電動自転車が活躍しているのだった。食料うとしての位置づけになる瀬戸内海の魚介類は、非常に大きく貴重だ。ここを早く調査し、四国での活動拠点を作らねばならないのだが、現人材だけではそこまで、作業にかけられないジレンマがある。また食材だと多く採取してしまえば、たちまちの内に枯渇する。ただし、擬ガジュマルの木は非常に有効だ。それを、まずは南西の島しょ部に移植し、左舷の群れが四島にまで足を延ばさずとも食を充足出来る環境を作ってやるべきだ。瀬戸内海沿岸にも植えるし、大葉の忌避成分はその周囲でオオコウモリの侵入を防いでくれるだろう。山切りの木の移植も、赤茶色だった四国の山に緑を増やしつつあった。

 シンはもう誰の許可を貰わずとも実行出来る立場になっている。この所は頼もしい第14班のダン班長、他副班長各4名にほぼ自由に行動をさせている。この所目覚ましい活躍のケンシン班長は、カンジをチームに得て、またレンジ班長と共に技術班を引っ張る。彼らの天分は開花しているのだ。遅咲きのケンシン班長だが、やはり2.5世代にあたるそうだ。優良遺伝子の存在もあって、人為的な人口増に向けての取り組みは継続中だが、メイ・リー博士と言う突出した女性博士も居る。その辺はこれから上向きになって行くだろうと言う言質も得ていた。

 ダンが、

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