第四章その四 地下通信路
「その通りだ。そこで、今回の白頭だが・・これは俺も排除の論理で行きたい。今まで人間を襲った殆どはこの群れだ。それにT国へ渡っているのもこの群れだと思う。何故かは分からないし、今説明せよと言われてその理由も出ては来ないが、これをどうにかする事によって、残り2つの群れは、人間と手を組めるかも知れないと思った。そこは、もう少し待ってくれ。だが、今回馴致オオコウモリ及び、そのシンパに攻撃しているのは、まさしくこの群れだけだから、俺たちは、人間の味方になる一群には攻撃をしないと言う大義名分が出来る。ここはスナイパーのランに任せたい」
「あ・・おう・・で?俺には光ケーブルの事は良いのか?またオオコウモリの話に戻っているが」
「大丈夫だ。そっちには、ケン・リン・ケンシンさん、エライ首班が居る。お前は提起してくれた。それが功労になるかも知れないとは思うがな。それよりは先がオオコウモリだ」
『分かった・・じゃあ、地下通路を通り、こいつらも眠らない訳にはいくまい。塒に一番近い場所までそこを通る訳だな?』
「ああ・・それで光ケーブルに戻る。ふふ・・この光ケーブルには何層にもコーティングが施されている。超近代的和良式光ケーブルには到底及ばぬものではあるが、機能的にはアナログでも全てを備えている。そこへ今回と同じで、音波を当てると、蛍光するんだよ。1回の照射でおよそ10時間、連結していれば100キロ周囲円状に全て連動する。つまりは、繋がっていれば、その範囲まで光は届くと言う事だ。途切れたら、その部分の修復をやる。連結すれば、またそこから繋がる。これも大昔の銅線の原理と同じだな。電気が走る代わりに光が走るだけだ。それも秒速30万キロでな、あっと言う間さ」
「じゃあ、その機械はレンジが持っているのか?」
「ああ・・この配線だけに反応する原理だから、他国にもしそんなものがあっても反応もしないだろうし、和良式光ケーブルの実態も原理も誰も知らない。知った所で現科学では恐らく作り出す事も不可能だろうしな」
「そうか・・じゃあ、白頭の塒を早く探し出そうぜ」
「もうやっている。白頭の一群にも潜り込ませてな。な?リン」
「ははは・・シンには何も隠せないぜ・・ああ、それぞれの群れの塒は勿論把握して置く必要がある。奴らの行動範囲を見れば、ある程度の予想はつくが、今まで危険性を感じて、近づいた事も無いからな」
「じゃあ、移動手段は歩いて?」
「はは・・まさか・・電動自転車の良いのが出来ている。それを使う」
「どこまでも段取りが良いなあ、シンはよ」
「まあ、その実行を考えれば、そこまでは考えるさ、誰でもさ」
「そんな事は無い。この前まで瀬戸内探索や本州まで渡っていたんだからな。戻って来てその日の話だぜ?俺も驚いているさ」
ダンが苦笑いで否定する。




