第四章その一 矛盾の渦編
「いや、だから俺も聞いている訳だ。そしてショウの話を聞いていない訳じゃない、その流れでもって確かに富士山の噴火はその大地震と大きく関係もあるだろうし、海抜200M付近まで大津波がもし襲っていたのなら、それこそ、電磁パルス爆裂前に壊滅的破壊をしているだろう、時系列的にそうなるだろう?違うか?」
「ふ・・いきなりそっちに行ったかと思う話だったけど、そうっすよね。そうなっちまいますよねえ・・」
話が戻った。このように会議じゃない自由会話だから、どっちに話が行くのかは分からない。また、マコト副長も話なんて戻す必要もなかったのだ。そう俺は思うで良いし、知らない事は知らないで当然の事。突っ込みも無かった。
ここで、ショウの独演会も、もう良いだろうと言う事で、ランが話をし出した。所謂南九州探検メンバーである。四国探検メンバーにショウは含まれていないからだし、それも一方向だけの探検をした彼に主導権を奪われるのを癪と感じたのかどうかは分からない。しかし、共に分析力では長けている同士だった。
「まあ、自分の思う所の話だし、成程結構皆も考えている部分と俺も同じ方向を見ているんだと思った。自然現象と言うのかな、実際俺とリンは、南九州の東側を回って来た者として、どえらい噴火が俺の知っている過去の桜島の山容とか霧島連山と言う活火山の噴火の様子も、出来るだけファイルに纏めた。けど、全くその時代の風景とは似ても似つかぬものだったし、オオコウモリのカメラも、近寄れない噴煙とずっと連続して噴火をしている様子だった。この様子一つを見ても、すげえ事が起っちまったんだなあと実感するよ」
「その話、もう少し詳しく頼むよ、ラン」
マコト副長も直に行った者の話を聞くのは初めてなので、身を乗り出した。ショウは自分の調べた事をもう少し話したかったようだが、ファイルを引っ込めた。シンはそれで良いと思った。ここは発表の場じゃないし、いずれ明らかになれば良い話だからだ。話をこの場で煮詰める必要などどこにもない。だから雑談なんだと言う形だった。だが、彼らの雑談にしても相当な現実味を帯びている生々しいものも含まれる。ここで実際その様子を見た者は、リンとランだったのだが、実はその後、ケンもリンと共に確認に行っている。その前後は勿論マコト副長に言う必要は無いし、彼らも言わない。
「うん、そこで見たものは大きなものは、象以上の岩がどすんどすん上空から落ちて来るんだよ。もう黒い噴煙と、白い噴煙の混じったものがさ・・阿蘇山で経験したような白い噴煙の亜硫酸ガスも一緒だし、これは到底動物たちは植物にしても生きて行ける環境じゃない。また、驚いたのはきらきら上空で飛んでいる何かだった。それがガラスなんだって聞いた時ににも驚いたよな、な?そうだろ?りン」




