第四章その一 矛盾の渦編
「確かに同感致しますが、根拠はどこから?」
少し質問が自分に戻って来たので、むしろ嬉しそうな顔でシリマツ官吏は、自分の意図する根拠となる資料をスクリーンに示した。
「これが、調べた資料です。殆ど地下坑道においては、ガラクタ同然の全時代の廃棄物が大量にあって、最近これらを発掘すると言う機運が持ち上がっています。まあ・・一種の娯楽でもありますが、その中からあらゆる情報や、有益なものを再利用できないかと言う事で、勿論幹部及び、分析班、科学班、化学班にのみ今開放しております。シン班長にもご興味があれば自由に拝見されるようにお勧めの目的もあって、本日お時間を頂きました」
「そうですか・・確かにランや、ダンは即飛びつくでしょう」
「もう、お2人は探索されているようですが・・ふふふ」
「あれ・そうなんですか、聞いて無かったなあ」
シンが苦笑いすると、シリマツ官吏も、
「ふふ・・そう言う所が第14班なのですね。で・・今回古い文献で、DVDにも無く印刷されたものでした。こう言う古書と言うのは、中央図書館に保存されておりますが、デジタル化が進んだ500年前より殆ど一般では見られなくなったそうです。私も始めてこう言う本を見ました」
「へえ・・本ですか・・」
実はシンも画像などでは知っているが、彼らは今文字を書く事は殆ど無い。そう言う時代に、試験管ベビーであれ生まれ育ったと言う事だ。
「それを自動解読し、デジタルデータに出来る機械も、その坑道内にあった訳です。つまり、もう必要無くなったから、雑多の品として本もろともに廃棄されていた。そこで、その機械がまだ稼働したので、デジタルデータにしたのです。その中から検索で必要な情報を取り出せば、時系列で色々出て来たのです。それが、日本における有史以来の地震や大津波の情報だけに絞って、また発生頻度等も表にしたら、こうなりました」
シリマツ官吏が示した表は、マグネチュード7~8クラスの地震が起きた頻度とその年代間隔を示していた。これは殆ど正確なものと言える。記録なので、データ化であっと言う間に知りたい情報となる。やはり、シンがコウタ班長から伝えられた情報とほぼ一致した。つまり、その南海地震が起きた250年後・・電磁パルス爆裂が発生する50年以内に超巨大地震・・大津波が襲って来たと言う事だ。シンも大きくうなづくのであった。




