表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンカラス  作者: 白木克之
56/1722

困難に迎え

「ああ・・シリマツ君の言う通りだ。過去をまるで拒否するのか、或いは否定するのか、重要な資料が後から後から出て来る。尤も、現状維持をひたすら守ろうとする世代にとっては、不幸な過去であったと記憶に刷り込まれても居るだろうからね。その世代は寿命が尽きればそれで良い。だが、次への未来志向は全く無いんだ。だから、100年前の旧国家体制になる」


 エライ班長は、もう流れは変わったのだと言い切った。それが、今の状態となり、一気に情報となってシン達にもたらされたのである。

 その時、顔をあげてシリマツ官吏は、


「シン君!君の提出したシンツールなる計画書が、あのまま若山室長にボツにされていたら、この流れは出来ていなかったよ、多分ね・・」


 彼は、そうシンに向って言うのだった。一同がシンの顔を見つめる。この男が組織を動かしたと言うのかと言う驚きであった。


「あの・・俺自身が確かに自分のスキルと言うか、これまでの体験と、情報管理室で得たものを企画として提出しました。ですが、その後オオコウモリの生体武器実態が明らかになり、現状でも相当生息数を伸ばしていると言う事です。勿論オオコウモリの情報等全く出ても来なかったんです。ですが・・」


 そこでシンは言葉を飲んだ。


「ですが・・の先を言って見たまえ」


 エライ班長が言う。


「は・・はい。俺がやはり遭遇したのは、オオコウモリだったのでしょうか?それにしては、もの凄いスピードで一瞬の影しか見えませんでした。ですから、シンツールについては、見えない敵にどう対処し、森林の中を縫うように進む計画でした。しかし、実際は全くの正攻法で通路構築なのです。なら、シンツールの意義などもう消えているのでは?」


 確かにそうだな・・ランもショウもそう思った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ