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第四章 探索開始
ここも、電磁パルス爆裂後のその後を象徴しているようだ。太平洋に面している四国南部の高知県には、大地震発生直後に、想像以上に大きな津波が襲ったのでは無いかと思われる、数百年前にも一度壊滅状態になったとは、記録も残っているがそれ以上だ。当時言われていた東南海地震の事で、以来日本は益々地上生活を見直し、地下生活を目指して開発が進んだとこれも、記録に残っている事だった。山際を見ると、えぐり取られているように、切り立った岩山が対照的に見えている。
「電磁パルス爆裂と、地殻変動・・もともと大きな地震が何度も起きて来た所だ。これは大々津波の可能性が高いよな」
「そう見えるよ、俺の眼にも。でも、海洋生物はやはり皆無の状況だ。海藻すら殆ど見えやしない」
「同じか・・こっちも」
「海藻などは浅い海に生えるものだ。貝やカニ、エビにしてもな・・かなりの地表、海面に近い部分はやられちまったんだろうな、それも20年、30年の間、ずっとだからな」




