第三章そのニへ 新たな局面へ
「良いんだよ、勉強したり研究する事が悪いと言っているんじゃないんだ。でも、どうして、電磁パルス爆裂後の世界に生まれた君が、そんな旧世紀の科学者の研究に興味を示したのかと思ってさ」
「シン・・心底今お前が怖いと思ったぜ・・」
「許せ・・*俺は頭に入っちまうんだ。だから些細な事も、気になった事は整理して、覚えているんだ」
「ああ・・そうだったな、シンは瞬間記憶力が・・で、俺の勉強した事が発電所に生かせると?それに、*この地下にはもっと恐ろしい武器があるのを知っての事だよな」
「ふ・・分かっているじゃないか、それだよ。それは完全分離して地上に出してくれ、3機ある筈だよな、確か」
「あ・・ああ・・3機だ。しかし、それがどう言う目的か分かっているんだろう?シン」
「勿論分かっているさ。でも、そんな危ないもの、必要ないよ」
「危ないのは、核搭載衛星だろうが!何を言っている!」
*シンとコウタ班長の会話・・これが重要なものなのである この時点で非常に大事な話をしていた
コウタ班長が、怒りを見せた。シンがその目的を誤って認識していると思ったからだ。
「やっぱり始動させるつもりだったな?コウタ班長。だけど、無理だ。噴爆のエネルギーにて成層圏より上空に打ち上げた時点で、アウトになるんだよ、その衛星は」
「え・・ええ・・え?」
コウタ班長は、感情の持って行き場を無くすのだった。
「知らないよな、当然だよ、そんな情報はどこからも漏れて来る事は無かった。神野黒服でさえ、そんな事は知らされていなかったんだ。その衛星こそは、*第1世代が細工をした、負の兵器なんだよ。これが俺達の第一目的だったなんて、辛いよな・・つくづく」
*重要なポイント ずっと後に明らかになる。
シンがその場に座り込んだ。コウタも対座に・・
「どう・・言う事?」
「俺は、神野黒服から、殆どの情報を貰った、それは可能な限り、皆にも公開した。分け隔て無くだ。でも、辻褄の合わない部分が非常にあるし、矛盾も感じた。これは誰かが細工したんじゃ無いかなって思った。その一つが、量子発電設備?それが100年前に稼働したって?どこにそんな証拠や痕跡があったんだ?そんな発動など恐らく無かったんだ。でも、間欠泉の情報は本当だろう、噴爆は確かに100年か、200年に一度起きると思う。しかし、その噴爆の位置は、この100年以上の中で、変化していた。既に、俺が穴を開けた・・その場所とは200Mずれているんだよ。そのまま繋がれた配線は、一発で、この噴爆によってアウトになっていた」
「そう・・だったのか・・じゃあ、シンが幾つもの縦抗や横抗を抜いたのは?」
「エネルギーを拡散する事と、集約する事の2つだよ。そして、その間に俺も地下発電所の事をずっと考えて来た。しかし、地熱発電所に変更になった。危険性が見えたからだ。その時点で誰もがその考えに賛同したし、もう電力供給計画も待った無しの状況だった。そして準備も旧ピッチで進んだ。でも、本来そんなに巨大な発電所は要らないんだ、2つのドームが稼働出来れば良いだけだ。第1ドームには、かろうじて発電設備も、太陽光発電もある。じゃあ、量子発電所はどうするんだ?ここで配線の劣化と不備があった。量子発電所は勿論AI駆動で、人力なんかは必要等ない、そのシステムには加わっていないさ。人の手でミスなんか起こさせないように、綿密に計算され、万全の設備の筈だ。だけど、何で100年~200年に一度起きるかも知れないと言う不安定極まりない間欠泉動力なんだ?って思った。最大おかしい部分さ」
コウタ班長もそこで頷いた。




