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シンカラス  作者: 白木克之
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第三章そのニへ 新たな局面へ

「稼働するのかどうかをまずテストしなきゃ、それこそ発電所の重要なステップじゃ無いか、だから、その相談をする時に君達が居なかったから・・」

「何で、俺達のせいにしているんだ?おかしく無いか?だって、コウタ班長が実質そちらでトップになってやっていたんだろう?俺達に相談はあっても、それは良いけど、そんな権限を俺が持っている訳が無い。何だよ、今の言い方だと、俺が居なかったから、仕方無くGOを出して失敗したように聞こえるじゃないか」

「そうだよ、今の言い方はおかしいぞ、コウタ班長」


 ダンが指摘する。


「あ・・済まん、そんなつまりで言ったんじゃない。だけど、エライ首班とシリマツ官吏が強烈に試験・・テストをしようって言い出してさ。俺としても、その時の判断に迷ったんだ・・だから、勢いに負けてGOを出してしまった。まさか、配線のミスでショートするなんて思っても見なかったんだよ、メインコントロールする一番大事な基盤が、それで壊れちまった。と、言うのも、その足りないと言うのは、発電所の稼働時には新しく配線を作るものだ。幾ら保存状態が良く見えていても、100年以上の代物・・つまり、その劣化までは想定していなかった」

「じゃあ・・本当はそんな中古で発電する事自体が無理だったと言う訳か?でも、それなら、間欠泉地熱発電設備は動くのかって事だが?」

「動くのかも知れない・・でも、動かないのかも知れない。だって、そのシステムまで到達するプログラムは作られていないし、今すぐ間欠泉暴発の可能性も予想し、それを分散し、エネルギーを集約しないように工事も完了したじゃないか」

「基盤はどうしても作れ無いのか?」


 シンが聞く。


「恐らく無理だ・・色んな部品を集めても満足のいくものは出来ないだろう。だって、基盤を構成しているのは、人間の手では出来ないマイクロ技術なんだぜ?それを動かすAI産業ロボットは、やはり電力が無ければ稼働出来ない」

「うん・・?産業ロボットがあれば、基盤は作れるというのかよ?それ」

「だから、電力が無いんだって・・第1ドームの生活基盤をストップさせられないだろう?食料だって駄目になる」

「第2ドームの供給電力を回せば良い」

「その産業ロボットは、それだったら動かせない」


 堂々巡りの議論だった。

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