仲間集結
「核ボタンの愚かさを知る人類だから、発射すれば同時に我が身に戻って来る。つまり、核は使用されなかった。むしろ、使わなくする為にそれに代わる生物兵器を開発したのだ。だが、その生物兵器の使用を恐れるが余り、電波破壊兵器を打ち上げてしまった。確かにこれで指揮系統が失われる訳だから、そう言う手段は無効になった・・かも知れないがね」
「かも・・?」
シンが今度は聞いた。
「うん、今も申したように、生物兵器には多種多様の目的があると思う。中には、バイオテクノロジーと言う分野も習っただろう?DNA変異と言う分野もある。その書き換えを行う事によって、知能を持つ人類以外の生物が生まれた可能性もあるのだ。我々が一番実は驚異に感じているのが、このDNA変異の生物同士の繁殖による突然変異なのだ。それを、調査すると言うのが主目的だと考えて頂きたい。この10年の中で、組織外周囲・・と言っても、5キロ範囲圏でしか無いのだが、微生物・ウイルス・小動物等による生物兵器の進出はなかった。あれば、必ず組織周囲に現れる筈だからね」
「では、我々の仲間は、どんな生物兵器にやられた、或いは精神的変調をきたしたと言うのでしょうか」
「その点を、今回は説明する為にここへ来た訳なのだ。よろしいか、この組織内では自家発電機能によって、電力が使用出来る。と、言っても大きな生産設備がないから、過去の100年前の機器によって稼働している訳だ。予備部品が無くなれば、これも機能しなくなる。いずれにしても、我々には死あるのみなのだ。座して死を待つか、行動して死を迎えるか・どちらかの選択枝しか無いのだよ」
「シリマツ君、その言葉は訂正したまえ、確かに状況が分かるが、このチームには真っ先に死に直面せよと言わんばかりじゃないか。私は、死が軽いものでは無いと言う事を、口がすっぱくなる程言って来たんだぞっ!」
エライ班長とこれからは呼ぶ事になったが、シリマツに怒ると、
「申し訳御座いません。でも、簡単に死なない為に、必要な知識・情報を私も与える為に来ました。そして、私も同じです。エライ班長の下で、チームと行動をする訳ですから」
「うむ・よし!それが分かっていれば、続けたまえ」
「はい・・」