第二章 ドーム外編
話がここで繋がって来た。シンが言う。
「話が脱線しているのかと思ったら・・そこを聞きたい・・じゃあ、生体武器のオオコウモリ他、世界各国の生体武器が生きていると仮定したら、寿命は150歳でもおかしくないと言う話か?世代交代して第2、第3世代となっている仮定そのものの根拠が崩れるとか」
「と・・なると、どうなると思う?」
コウタが3人に聞いた。
「その辺の矛盾もあるけど、そのまま生体武器が生きているとしたら、体に爆弾まで仕込まれている個体があると言う。これ、とんでも無い事だよね」
ヤマイがそう言うと、コウタも頷きながらもこう答えた。
「ああ・・とんでもないよ。でも、その心配は無い。そこでAIの話に戻る。その制御・コントロールをしていたのが、AIだ。既に電磁パルスによって、そんな制御は破壊されている。つまり、その為に電磁パルス爆裂が必然的な選択をされ、起きたと言えるのではないか?」
「コウタ・・お前はすげえ奴だな・・そこまで推理したのか」
「いやいや・・素朴な疑問さ。少なくても俺は科学者だと思っているからね」
話は、とんでも無い方向に行っているようだ。4人だけに監視小屋は限られ、話が続いている。
「すべて話の辻褄が合わなくなって来る所から、想像は膨らむ訳だよ。つまりドームには、空白期間があったと見るのが、俺の考え。もっと言えば冬眠さ・・今の黒服メンバーがまさに当第2世代であり、第1世代は、冬眠されていた・・数10年間ね・・君たちが岩山の数100年前の武具が健在なのに驚いた事、宗教儀式を行ったとされる痕跡等。恐らくその第1世代が集団で自決した。そして武具もその坑道内に移した・・だからどうにか健在で残った。そう考えれば、ある程度の時間差が見えて来るだろう?黒服達が、秘匿せよと情報を表に出すなと言う事を徹底されていれば、今は組織のごたごたも収まり、編成も変わったが、革新的な考えになって来た経緯だと俺は思う」
「コウタ・・・お前の事だから根拠の無い話はしないよな・・つまり、冬眠せざるを得ない。電磁パルスは例えドーム内と言えども、強く作用したと言う事か?」
シンが厳しい顔をしながら問う。
「オフコース・・そうならないと話が合わない」
「少しだけ理解出来そうな気がする。つまり、現実を見て悲観したんだな‥恐らく・そして自決した。しかし、次の世代に生き残るべき知恵を託した」
「でも、出来なかった・・何もね・・自分たちが生き残れる道・保守的思考が支配した。だって、そうだろう?第1世代は、恐る恐る外の世界を見た筈なんだ・・そして動物達に食われたか、オオコウモリの襲撃に遭った筈なんだ、そうならないとおかしい。だけど、そうなると電磁パルス爆裂によって、全ての建造物・動植物が粉砕されてしまったと言う部分についての整合性が取れないが・・矛盾は大きく残る」
「分かるような気がする・・それならば」
「ここで、人間にも強く作用した筈の電磁パルスが、動物達にも影響がないと誰が言いきれるのかと言う矛盾が生じているよね」
「だな・・あのアナコンダ・・大蛇が115年も生きていたと言う事が・・」
「人間が幾ら弱い動物だと言っても、そうなれば大きな矛盾だ。そこでだ・・」
コウタの顔が赤く興奮してきた。




