最終章 次代はある?・・
「我々は、WCIの真意を知らねばならないのです。今すぐにもです。この茜色の空は尋常では無いと思います」
コウタが、
「そうか・・今この飛機が、WCIの策により、遠ざけられた我々が、知らぬ間にコントロールされ、知らぬ間に宇宙に飛び立ったと言う事よりも、この地球上の空の事・・つまり、何等かの異変が地球に起きているかも知れないと言う事か・・」
「そうだよ、補佐、だからこそ俺は時間が無いと言っている。そして、それが分かるのはWCIしか居ないんだよ。俺達はこの『対象』と戦争するなんてとんでも無い事だ。前に言ったね、100パーセント、いや120パーセント負ける。そん対策じゃ無いんだよ。ついでに述べるが、これが、日本開発の部長・・ネーミングをお借りして申し訳無いが、MFFとでも呼ばせて頂きます。これはWCIが始動させた飛機だと御認識を改にしてください。まさしく同じ物なんです、間違いなくね」
「ええっ!やっぱり・・」
「そうですよね、確実な証拠を示されて驚かれるのも無理はない。これは塔の地下に3機収納されていた訳です。神野元老、実は、我々の実働とはこれを探す目的にあった訳ですよ、和良司令官がその為に、誘導していたのですから」
「な・・何と」
「開発したのは、M国中枢を創設した日本特別科学班とM国中枢本部です。そして、密に何故旧ドームが残ったか、和良司令官がここを電磁パルス爆裂から防いだからに他なりません。そして、もう次の始動をも計画していた。地球再生計画です。ですが、もう・・時間が無い。全て説明をする時間は後1時間です。ご理解下さらねば、我々は残った1機であるこのMFFを、宇宙に飛ばします。今から起こる未曽有に対し、もはや座議している余裕はありません」
「だけど、それを誰が操縦するんだ」
黒川主査が言うと、シンは、
「動かせるのはランしか居ません。そして乗り込むのは5人会議のメンバー全員です。私もそのメンバーなのです。お分かりでしょう?神野元老。我々の血が導く先を。我々はその操作を受動出来るよう体内にDNAが埋め込まれています、生まれた時から。違いますか?それがトップ5遺伝子なんでしょうね。自分には、記憶媒体を受動出来るような遺伝子情報がどうやら組み込まれていたようだ。だからこそ、先読みと言われるものが活性化したんだと思うが、こんな事を今知っても、また披露しても時間が無い。でも、貴方達には知っていて欲しいからこそ、この会議を設けました」
「何と・・今言った全てを、到底にわかに脳内には収めきれない。だが、首班、君がそうすると言うのなら、俺にはもはや止められない・・君は恐らくこの場で駄目だと言っても実行するのだろうな・・」
コウタが項垂れながら言う。ケンシンは、




