第25章 勃発
「おかしいと思いませんでしたか?いきなりペンギンが現れ、そして再生する体がありました。またシリマツ官吏を殺し、そして食う等と言う行為。また瀬戸内海洋研究所、対馬海洋研究所、和良クラゲ他奇妙な生体。もっと言えば、白頭群オオコウモリ、そしてT国猿人までです。それら全てに関与している点です。いえ・もう憶測では無いですよ。ここへ来て推論を述べるつもりは毛頭無いし、最終決戦に向かったWCIの次の行動が全てを決定するんです。そこまでの危機感は、もうこれまでの緊迫した状況をすら遥かに超えてしまいました。何故なら、我々を生かすつもりがあるのかどうか。また地球再生まで計画した本人であれば、幾ら人格が別人種になったとはいえ、その記憶媒体が残っている筈。何故なら、我々はシリマツ官吏再生体を、敢えてO大陸に送り込んだのですから」
「え!」
それはコウタを除く3人が驚いた。シンはこう言う奴なのだ。自分の味方、後ろ盾であろうとも隠さねばならない秘匿事項は表に出さない。何故なら、諜報の権化=WCIを相手にしているからである。
「勿論、殺して食うなんて思いもしませんでしたよ。でも、これは人道的見地から言っても、精神的破綻をきたしているシリマツ官吏を、一生牢獄に閉じ込めるより、自分の上司の下に戻してやる方が、こちらもすっきりします。だって、その為の管理に、この少ない人員を割けないでしょう?冷たいように聞こえますか?そんな余裕等全く無い訳です、我々には。わざわざM国地下内に隔離施設等造れる筈も無いです。九州の施設は攻撃を受けては居ません。しかし、攻撃がどこからも有り得る状況下だからこそ、これも危険を承知でM国地下に逃げ込んだ我々でしょう?ここには、一切の感情など入りません。虎の尾を踏めば、ここも一瞬で排除されるのです。その為に調査して来た経緯は、ただMシステムに以下に触れないで済むかでした。今もそうです」
「あ・・いや・・」
そこに反論する余地は無かった。シンが言わさなかったからだ。
「それでは、こんな話をしていても仕方が無い。もう準備はしております。即座にでもコンタクトを取りたいと思っております。ですが、自分としても、合意なきGOサインは今後もあると思うからこそ、この召集をしました」
ケンシンが、
「それでは、このまま消滅する道では無いと言う策を、始動すると言う事なのですね?」
シンが頷く。




