第22章 動く、とうとう世界が・・
エイジが言う事はその通りだった。シン達がもがいて、考えて、体を使いやって来た事は、全て経験値となっている。そして、情報の中には不正確なものも無数含まれているし、和良司令官のように誤情報を敢えて流す者も居たのだ。また黒服達の暗闘、派閥争いを勃発させたのも、セクト形式の組織運営だった。組織の者達に出来るだけ接触機会を与えず、情報を与えず、専門分野だけ特化させた教育や、組織の歯車としての活動範囲しか与えなかった。彼等の心の中には、まだまだ疑心暗鬼もあるし、シンを持ってすら人間関係の構築や、互助信頼関係が築けない部分も多い。そんな中で、ようやくこう言う組織や信頼できるチームが出来つつあったのだ。その時に、いきなり又彼等の眼前に、その悪魔的な存在の和良司令官の姿が何度も消え、また現れ、それを否定し、そしてようやくその影響力も消えたと思ったのだろうか、それがまたぞろ再出現したのだ。しかし、今度は全く予想もしなかった、多方面からの突然の出現なのだ。彼等は、いかにすべきかをシンがずっと行ってきた啓蒙活動によって、自立の道が出来つつあった所だった。こうしなければならなかったのだ。そう言う組織に戻れば、彼らは再び蹂躙され、或いは今度は無慈悲の心すら持たない敵によって消滅させられるのだから。やがて訪れる近い将来の滅亡を待たずして、そこで滅びの笛を吹く事無く終わる・・。
「現れた!」
大きな声が飛んだ。まさしく和良司令官の顔が画面に出現したのだ。あたかもこちらに見られているのを承知しているように、不敵な微笑みを浮かべている。
リンとシンはすぐ言う。
「やっぱり・・俺達が見た和良司令官とは違う・・何故だか分からないがそう感じる」
「見た目はレンジと同じだがな・・」
ダンが言うと、すぐ情報が・・
「Ⅰ国にペンギン数百匹が上陸しました!」
「O大陸は中間基地、或いはここを拠点に大きな動きがありそうだと思ってはいたが・・」
「蝙蝠群数千匹がI国に向かっています!」
「そうか・・防衛システムと言うか、地底湖周辺に居たのか、蝙蝠群は」
シン達は、FMRを無数に終結させて、監視体制に入った。攻撃も辞さないと指令したのだ。弾丸のようにどちらが敵になるのかは別として、災いをもたらす側を廃除しなければならない。ランも迎撃態勢に入っている。ただ、イオペタス、CU11にも動きがあって、地球に近づいていると言うのだ。これは脅威的な事である。ダンが月基地にアバターを設置し、レーザー砲を撃てる体制に切り替えていた。つまり、そこまで逼迫した状況であり、ここまでの動きを見ても、両星、和良指令官同位体は完全なる敵なのだ。それには微塵の疑いも無い。その相手に向かって蝙蝠群が現れた事は、防御システムが作動したのだろう。
ペンギンは空を飛んでいた。それまでは海中に潜ったり、普通のペンギンのように尾で水面を叩き、体で波打つようなイルカスタイルで進んで来たのだが・・。この個体群が一体何をするのかは全く読めない。しかし、その背後に確実に和良司令官同位体が居て、指揮を取っているのであった。
ランが、




