第20章 脅威がついに
「今まで存在が明らかになっていなかったのは、例えば遮蔽スーツを着ていたら、現カメラは旧式も旧式、前々時代そのものだ。そこまで精巧であり、AIを制御と言われる高感度カメラは使えない。だから、俺達が日頃着ている紫外線遮断スーツと同様に、そう言う時代には、当然そう言ったスーツが無数に開発されていたんだよ。特に戦争なんて言うミッションは、古代のような人を殺し合うものではもはや有り得ない。一瞬にしてその戦地すらも破壊してしまうようなものになる。だから攻撃を仕掛けた国は、自国をもまた攻撃を受ける事が必須なので、抑止力と言うにらみあい状態が数百年間も続いたんだ」
だが・・その均衡を破ったのは、地球的規模の大地変動かも知れない。ランは尚も言う。
「太陽フォトンベルトの存在は、ずっと言われていた事だ。だが、その周期は1万年程度で影響を受けるとも言われて来た。だが・・何度も存在しないとか、やはり在るんだとか論が一定では無い。つまり証明もされていない事だ。だが、電磁波がどんなに地球環境に影響を与えたかも、電気が普及していなかった時代であれば、スーパーストームと言う太陽フレアでは壊滅的な被害を地球に与えている訳では無かった。この電磁パルス爆裂がもし人為的に引き起こされたのならば、その時代の先端科学がもう最高レベルに達していた証明になるだろう?」
「ふむ・・とは言われて来たわな、俺達は」
シンが小さく頷くと、アマンも否定はしなかった。
「そうだろう?俺達は伝えられて来た情報が全て正しくて、それが真実だと思って来たんだ。いや・・思わされて来たんじゃ無いのか?だって、情報が伝わる事は、他にもそれが伝播するって事だからさ」
「うん?お前の主張がいきなりそう言う部分に切り込んだのは何故だ?つまり、意図的な操作が常に末端の組織の者達には伝わって、真実の部分は組織の幹部、或いは厳重なるシークレット情報として秘匿されて来たと言うんだな?」
「ああ、その一つが、電磁パルス爆裂だ・・フォトンベルト帯と言うのは、太陽じゃない。銀河系宇宙の中にあるものだ。それがそのまま太陽フォトンベルトと言う根拠もおかしい。それが偽情報なのだとしたら、最初から、何かが起きるぞと言う情報操作が行われて来た。つまり、核放棄の後に起きる戦争とは、確かに電磁パルス発生で、電気信号制御そのものが破壊されると言う事だが、そのフォトンベルトが太陽系を覆った時にはそう言う事が起きると言う話になる。つまり、そこに人為的な部分は無い」
「ほう・・お前に似合わず、理論的に攻めて来たな」
「だが・・実際に地球上・太陽系内で起きたものは、とんでも無い破壊力と、実質20数年も続いた、連鎖的電磁パルス爆裂だった。これって・・ここも検証するがおかしく無いか?ずっと思っていた」
「でもさあ、今、この俺達が生きている環境を見ても、疑う余地はそうそう無いがな?」
ここで黙っていたアマンが、




