第18章 激震
「そろそろ良いかな」
シンが言うと、会話がピタッと止まった。
「俺は、神野元老、黒川主査より自由に思うようにやれと言われて、極力コミュニケーションを重視し、特に個人感での会話、小会議、中会議、大会議等を多用した。それこそ、毎日会議の連続だった。理由を聞かれるが、より話をする事で、これはデータベースを見ろ、今はそこで知り得なかった情報が以前とは段違いの豊富さとなった、オープンしている事もあって、それらの最新情報は得られると思う。だが、本来人間の情報処理能力って言うのは幾ら優秀であっても、何度もそれを繰り返す事なんだよ、その中で、刻々と変化する事も、より確実に自分の耳に入れる為には「何だ、知らないのか」では無く、『こう言う事になっている、今はこう思っている』と言う伝達が必要だと思う。それは、より多くの者と接した俺の実感さ。今回、ここまでM国の事が分かって来ても、どんな情報もそれが完全では有り得ない。人間は間違いも起こすし、今色んな会議で意見も出ているように、様々な意見もある。だからこれは決まった事だ。従えと言う方式の主義国家は大きく変わって行った。つまり、多様化する複雑な組織形態では、そもそも管理出来る人の数も減った事も大きいし、その作業をAIに頼った訳だ。ますます人は、思考力を失って行く。つまり、もうそう言った時代にもはや振り返って問題提起しても無駄な話だ。人類は既に滅亡しているんだと俺達はそう思うんだよ」
「だって・・今、俺達は息をし、考え、行動しているじゃん」
ランが即座にその言葉に反応した。
「おい、ラン、それは人間以外にも居るだろうがよ」
ケンが突っ込んだ。
「だってさ、そんな論理で行くと、俺はここまで黙って聞いては居たし、殆どは首班の言う通りだと思う部分があっても、そんな既に人類は滅亡したなんて括りになっちまうと、全部俺達がやって来た。やっている事が無駄になっちまうじゃんか」
「ラン、言っている事の内容が違うよ、つまり人類の文明は自ら破壊しちまった。既に大気汚染、海洋汚染、ウイルス、放射能、電磁波・・あらゆる本来地球もまた宇宙も一つの生命体のようにその一瞬、一瞬で変化もしているし、そのまま静止している訳では無い。だが、その地球の営みを止めたのは誰だ?よーーく考えて見ろ、人類じゃねえか、そんな人類が自滅はおろか、この母星すら破壊しちまったんだよ、そんな中で、俺達は確かに生きているのかも知れねえがな・・地球にとってそれは危険極まりない生命と言う事だ。なら、とっくにもその人間は、文明共に死んじまっているんだよ、そう俺は思うぞ?」
「つまり、知能など不要と言うのか。もし人類がこの先繁栄するのならば、要らないんだと言う考えか?このM国のようにさ」
「そうなるわな。勿論それは、未来論でもある。しかし、現実論でもあると思う」
「じゃあ、今の科学の遺産などは破棄せよと?」
ランは食い下がった。簡単な話では勿論ない。誰もが、シンのその言葉については、まだ理解出来て居なかった。ここで、アマンが、




