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シンカラス  作者: 白木克之
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第16章 危ない!

「はは・・凄く身近に感じるよ、じゃあ、言いたい事をもっとずばずば指摘して欲しい」

「つまりレーザー銃は日本国内にもあったし、それは強大か、そうじゃ無いかと言う性能や用途の違いであって、既にそう言う開発は21世紀には出来ていた。医療用~工業用、そして鉱山掘削や兵器用にもね。その上で、常にプリンタの開発は生体、光学、工業用分野にも、もはや必然の物になっていて、量子コンピュータの世界では、幾つもの選択肢が出て来る。それは、人間の脳内の思考力と同じであり、その複雑なシミュレーションの中からベストチョイスをして行く。もう人間の能力などAIコンピュータ=電磁脳の世界相手ではそのスピードには遥かに追いつかない。だから退化して行く知能と、生命力の改善を世界の潮流として必須の状態になった時、もう急速な人口減には歯止めが掛からなかった。そこで長寿の方向と、健康の両面において生体医学と工業技術が融合しようとした。それが、地球をほぼ滅亡させた近先祖の仕業よね」

「そう言う事になるが・・何故、その話を?」


 シンとダンも真剣に聞いているが、これも繰り返す原理論のように思えた。今更の言葉なのだ。


「物事の論理は、繰り返すようだけど、基本的構造の積み重ねによって成り立っているもの、そこへ突発的変異であるとか、特異な性状を持つ生物、鉱物が現れても、そもそも人間によるコントロール下には置けない。当然の事ながらそれらの発現を目指した和良方式においては、ほぼそれを可能に仕掛けたに見えたが、結果的に破綻した。つまり、M国における全ての生物、鉱物においてはコントロール下にあった?あると思うには、相当の危険性も秘めているので、こうやって何度も挑戦はしても最後の一歩が踏み出せない・・違うかしら?」

「ええ・・その通りだと思っているよ。で・・?実際メイ博士は、そのどっちだと思っているのかな?」


 シンが問う。


「私は前者だとずっと思っている。だって、AIの存在等はこのM国にはもともと無かったと思っているし、つまり鉱物的組成のここは、地球有事における人類の最終避難地であるべき研究もして来たと思うから。確かに今まで地球上で出会わなかった奇妙な生物群ばかりだし、全地球を網羅したかに見えた和良司令官の無線光ケーブル網を、遮断していると言う部分からも、そう思って来た」

「鋭い分析だね・・でも、今までどうして、発表の場でもそれを披露しなかったんだ?」


 ダンが聞く。

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