第15章 恐るべき計画
「つまり、データベースにも落としていないと言う事になりますよね」
「うん・・じゃあ、君の分析結果を聞こうか、実はこう言う俺も詳細については、室長に聞いた事は無かった。そのまま封印していたからね。差し当たって脅威があれば別だが、その後何の消息も無かった。不思議だとリンが思うのは当然なんだよね」
「私も思っていました。ですが、今回の調査対象から蜂の件の際にも、まるで無関係でもあるように、微塵もこの蝙蝠の件は出ませんでした」
「無かったよね」
シンも頷いた。
「どうやら、私たちが出した結論と、首班の思う所の整合性と言うか一致するかどうか試されているとか?」
「おっと・・そこまで俺は策略家じゃないって」
シンが苦笑い。
「うふふ・・では、そう言う事にしておきましょう。ずばり、データをご覧ください。同じデータが室長の所にもあるとは思いますが、まさしくこれは生体武器オオコウモリと同種です。むしろ、開発はこちらが先なのでしょう。それから進化させたのが現オオコウモリなのでは無いでしょうか」
「やはり・・そう思うか・・いや、同じ見解ではあるんだが・・」
シンは遠くを眺めるような仕草をした。
「生体武器を開発した・・それが旧日本政府なのであれば、当然の帰結と存じますが、他に何か気になる点でも?そして、脅威かも知れないこの蝙蝠群は確かに無人のMRで探索はして居られるのでしょうが、やはり何の情報も無いと言う現実が御座います」
「その前に・・蝙蝠が突如MSI機を追いかけて来るように現れた原因を考える必要があったと思う」
「原因・・ですか」
アマンは少し質問の矛先がかわされた格好となった。
「うん・・そこをずっと考えていた。だから、これは根本的な何かがあるかも知れないと、情報を室長に行って非開示にしたんだ」
「・・・分かりません」
アマンは困惑した。シンは、




