第15章 恐るべき計画
「いやいや・・話の方向によっては、このまま帰って貰うつもりあった。こう言う流れになってから主査にも情報開示をしたのさ。ここからは、彼女無しでは進まないだろう?それで登場願った訳だ」
「何とまあ・・手の込んだ事をするぜ」
キョウも口をあんぐりとさせた。ストレートな彼には、こう言う変則的なやり方は馴染めないようだ。リンは、にやにやとしている。恐らく全てシンの思惑通りに進んでいるのだろうと思っているからだ。
「では・・パネルを御覧下さい。T新人類とは良く言ったものですね。これはつまるところのIPS細胞を進化させたものでしょう。時間を随分ゆっくりかけて培養したものだと思われます。実際に、猿人が誕生した訳ですが、その後形成手術をせよとのご達しがありました。でも、施術は一切しておりません」
「え!」
キョウは知らなかったようだ。コウタは黙っている。
「俺が最終判断は任せている。その辺は少しでも不安があればストップせよと言う事だった。実に奇妙なこれは転生話なんだよな。4年も実際に象の腹に居る・・いや、そうじゃなくて、ある程度の大きさまで育てられてその後に象の腹に入れられた。勿論象の子を取り出してな・・それが出来る者はもはや和良司令官しか存在しない」
「ふうむ・・黙って聞いているものの、そんな事が可能なのかな・・象は毎日同じコースを変わらぬ道を変わらぬ行進にて往復していたが・・」
「その辺は、また後で俺が想定した話をお前に説明しよう」
シンはそこで又話を切った。シンにとれば、そんな方法論など今聞くなと言うのだ。コウタは自分が首を傾げる部分には必ず食いつく・・リンもにやりとする。そんな事どうでも良いのだ。話の本筋とは違うからだ。
「よろしいですか?つまり、先ほどよりこの単体の細胞が、和良司令官によって盗まれ応用されたと言う話で御座いましたが、実際この細胞をIPS細胞のように培養増殖する方法はあると思います。それが、この5体だと思います。よって、これは私も確認の上で、生体プリンタ方式でデータ培養をしても、完全体にはならないと判断しましたので、*隔離致します。恐らく10歳までに生命維持が出来ないと存じます」
「そうか・・そう言う事か・・」
*アマンにはもうT国森林に移動させた事をシンは伝えた。ここで納得させる材料が出来た事でもうオープンになった。
キョウは納得した。




