第13章 震える
「大蛇で見られるように、この場合は、成長期にどれだけ育つべき栄養分を蓄えた食を行ったかによって、最初から魚類、蛇もそうですがリミッターは存在しません。また生きている限り成長すると言う事ですから、これまでの2匹の蛇は100年以上生きて来たと言う理解で構わないと思います」
「ほう・・新説だが、初めて分かった・・」
それを追及する者が少なかったが、鱗を見れば年齢は分ると具体的に指摘されれば、彼らもそんな根本を見逃していたと苦笑するのだった。そしてアマンは、
「ですので、ヤモリも恐竜も足にはその痕跡である、鱗が御座います。不思議な一致点がそこにあります。これは未登録のDNAであれ、その資質はそのまま受け継がれると殆どの者は思っておられるでしょうが、DNA変異があります。また人工的な操作を加えた遺伝子にはそれも、もう説明しなくても大丈夫だとは思うのですが・・専門家の皆様に失礼ですから」
「はは・・分かった、分かったよ、進めてくれ」
シンが苦笑い。木を見て森を見ずと言う言葉があるが、まさに何人かはそれをすっ飛ばして理論を闘わせていたのだ。
「つまり、個体差がありますが、そのヤモリの個体差にやや端があるように思っていました。私もそっちの専門では無いので、最近になって調べた所ですし、自分の研究に恐らく関与しそうなものでしたので、調べた次第です。願わくば棲息する全てのヤモリに識別マークをつけて頂ければ、今後大きく役立つかと思います」
「可能だと思いますので、やりましょう」
ケンシンが言うと、シンも
「お願いします。どうやら、重要な事になりそうだ」
その場でそれは決定したのだった。
「では・・具体的に言いますと、リミッターは簡単に外れると原始時代の恐竜を思い起こせば、環境依存、適応型種で、小さいですが分類上極めて魚類に近い鳥も恐竜ですし、ヤモリも同じです。爬虫類ですので、この中からその生長期と言うタイミングで高栄養素摂取、成長遺伝子を促す作用が、大きく育つ要因の一つかと・・」
「え・・それは、もうしかしたらヤモリが肉食竜に育つと言う話なのかい?」
コウタの眼がくりくりとした。




