表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンカラス  作者: 白木克之
1387/1722

第13章 震える

「ここはもうMRに任せよう。このままでも危険は去ったかも知れないが、何があるのかが読み切れない世界。念には念を入れる」


 この判断も恐らく正しいと思われる。そして、丸一日がかりとなって、ほぼ・・と言うかもう殺虫剤で蔓延したその巣がある穴の空間には、蜂が飛び回れるような環境では無くなっている。この中にカマドウマ及び、ヤモリが居ても、ここはもう仕方が無いなとシン達も思っていた。


「終了したかな・・」


 シン達も一睡もしなかった訳では無く、その間に仮眠もしたが、次の昼過ぎになって、終了宣言を出したのであった。


「良くやってくれた、睡眠剤を服用した隊長、ケイジはもう少し休ませてやろう。アマン、君もドリンク剤で朝食ならぬ昼食を・・」

「はい・・」


 2人で並んでスクリーンを眺めた。


「正直・・いけいけで指令を発したのは、初めての事だった」

「のっぴきならぬ事態だったと思います。その判断が遅れれば、やはり脅威は増したかも知れません」

「もう何かやらなきゃならないって感じだった。でも、もしこれでこの巨大蜂を絶滅させたんだ、やったなと思うとしたら、それは、俺自身の人間的なやはりおごりになるのかな」

「それは違うと思います。そのおごりは、むしろ生み出したものにあると思います。それをむしろ解消したと言う事でよろしいんじゃ無いでしょうか。尤も蜂が完全に駆除されたどうかはまだ分かりませんが」

「だったね・・それはまだ早計だった」


 シンは落ち着いた声でそう言うと、ダンが画面に・・


「おう・・お疲れさん。俺も今目覚めた所だ。流石にぐっすりと眠った」

「ダン・・色々助かったよ。でもスナイパーさんは不服かな?」

「は・・結構あれでも、集中していた見たいだぞ、肩で息をついていた。とにかく一瞬も気の抜けないものだった。これは全員同じさ。αMRが今蜂群の穴に進入し、調査しているが、画像を見てみるか?」

「あ・・おう。そうだったな」


 ダンが操作すると、夥しい数の蜂が地面が見えない程積み重なっていた。肉片を咥えている個体、何も咥えていない個体と様々だが、生きている個体は見えなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ