第13章 震える
「お・・首班、こっちを見ているな?」
ダンが気づいた。ダンもタイミング良くシンを見ている所だった。
「はは・・えらいグッドタイミングだな、画像を見たら副首班が現れた」
「こっちもさ・・何か動きがあったか?」
「いや、今ケンの所、隊長の所から戻ったばかりさ」
「相変わらず・・動いているなあ・・」
ダンが絶句している。
「いやいや・・ケンもそっちへ残りの犬達と移動する腹を決めたようだ。俺がこっちに戻る前に連絡が入った。『戒』も動けそうだと言っているが、MSI飛機での移動だからな、俺は上空上昇式でゆっくり行けとは言った」
「良い判断だ。後遺症も心配だからな、毒はコブラの10倍以上あると言う事を聞いたばっかりさ。それに、こっちでは何と居ないと思っていた『がらがら蛇』が居た。『銀』が殺して咥えて来たから、びっくりしたぜ」
「へえっ!まあ・・『銀』の運動能力なら、がらがら蛇を殺るは当然だが、蛇と言うのは、大蛇が居たり、マムシも居たし、海蛇も居た。何か生体的に強いのかなあ・・電磁パルス後の世界に生きていると言うのも」
「いやあ・・たまたま深い井戸に落ちていたり、砂に中に潜っていたり、何しろこっちはグランドキャニオンと言う峡谷が連なっているからな、何かは生き延びていたとは思っていた。そして、峡谷の底には水もあった。ただし、そのままでは飲めないだろうがな、『銀』には飲むなと言っている。理解しているようだ。肩に水筒を持たせているんだ」
「はは・・用意が良いな。それならMRに水タンクを入れて一緒に移動させたら良いよ」
「ああ・・それが一番だな、そうやろう」
ダンがにこりとした。
「で?例の大将は機嫌よくやっているか?」
「はは・・ケンには頭が上がらないんだな、良く言う事を聞いているよ。さぞかしこっちに来れば、やかましく言われるんだろうな」
「ははは・・あいつには束縛位がちょうど良い。アスペルガー症候群の典型例だって、補佐は言っていた。最近特に、かなり自由な雰囲気に慣れて自分のしたい事を優先する。しかし、こいつの才能は群を抜く。誰も真似は出来ない」
「ああ・・もう10台以上をあっと言う間にばらして、無駄な工作をやっているとぶつぶつ言いながら、幾つか独自の分析機のようだな、それを20Dプリンタでオリジナル品を作ったようだぞ?」
「それが何か分かるのか?」
「一つは説明してくれた。本来はAI端末で動かす形式のようだし、自動制御も出来る機械だそうだが、アナログ式に変えて、ボタンでスイッチのON・OFFが出来るようにして、宇宙線、電磁波などを計測する機械のようだ」




