第13章 震える
「そうだな・・もしこれを管轄するPCがどこかにある。産業資料館のような管理システムを先に見つける必要がありそうだ」
エイジが言うと、
「いっそ・・ここはA国基地でそのまま動かさずにいる方が良いのかもな」
「おいおい・・ラン。方向転換しやがったな?」
ダンが苦笑いで突っ込むと、
「臨機応変と言ってくれよ。連動する関連施設なら、明らかにシェルターとは用途が違う。むしろ、あの通路が気になったぜ」
そこはシンも頷いた。そして残り2部屋もやはり同じような資料室のようで、シーケンスナンバーで棚を管理されていた。博物館のような巨大施設では無いが、そもそも先時代には、古書などは殆どデータベースで画像処理をされていて、ファイル化されていた。形あるものはいずれ壊れる。人も居なくなった先時代には、こうしてファイル化する、コンパクト化すると言う事が進んでいて、日本のような巨大施設を創るような国は無かった。既に芸術文化は殆ど希薄になっており、そう言った人間が培ってきた文化も、人口減の中では、それを賞賛したり、その生業で生活出来る基盤そのものが消滅していたのだから、必要な時に瞬時に取り出せる。コピー出来る巨大なデータベースを持っていれば、その作業は全てAIが行うのだ。人の手など時間の無駄だった。だから、この姿で存在する事は、自然だ。
「やはり、ここが国家の中心であった事が相当高くなったな・・」
ダンが言うと、
「ああ・・この3つの部屋にほぼ収まると言うのは、これはAIに収蔵されていたと言う事だ。どこかの端末にそれがある可能性も高いし、ファイル自体がそのデータの一片だから、とんでも無い情報量だぞ・・」
ランの眼が輝いた。
「だとしても、ラン・・お前が思うデータ開示は、とんでも無い作業になる。そんな事をやっていたら一生かかっても終わらねえぞ・・」
シンがそう言うと、ランも




