第12章 ついに存在を
「どうした!」
画面をダンの顔に切り替えると、少し冷静沈着な男がやや興奮した様子で、傍にはダンの下に帰したエイジが居た。
「そちらも地底湖、地下都市発見で相当な成果を上げたようだが、実施検証をするには、まだまだだろう。そのまま全員は無理だろうが、人選をして貰ってこっちに来ないか?」
「おいおい・・」
シンでさえ絶句する発言であった。
「首班・・副首班がここまで提案されるのは、何か特別なものがあったのでは?ならば、ここはこの先進める事案を実行し、我々は一端引き揚げませんか?」
アマンがこれまた大胆な事を言ったのである。
「ええっ!だって、この発見が一番大きなものだったんだろう?」
コウタも絶句した。
「補佐・・ここはお前と、隊長・・残って頂けますか?リンをこっちに呼びます。ケンは地上にそのままに行動し、そこをこの地下都市、地底湖探索拠点にします。確かに今は検証段階、無人のMRでもっと駒かくデータ収集が必要だ。ラン・・俺と一緒に副首班の所に行くぞ。主査、君は一端本部に戻れ。そして室長と共に分析を加速してくれ。エイタ、サナギ、カムイ、君らは大事な役目だぞ。ここを自分達の眼でしっかり眺めていてくれ。そして、時々交代でケンにもこっちを見せてやってくれ。補佐・・この場はお前に託す。隊長、ここの守護役は貴方しか居ないんで、重々頼みますよ」
「あ・・おうっ!」
シンは、もうダンの所に向かう判断を下していた。そして、まだ言った。
「部長、一端自部所に戻って下さい。何か、やはり足りないと俺は思うんで、その何かを考えて頂きたいんです。エイタ・・その連絡役は君だ、良いな?」
「は・・はいっ!」




