表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンカラス  作者: 白木克之
1318/1722

第12章 ついに存在を

「成程・・この地下都市にはエリアが分かれているのでは無いか、それがどこからどこまでと言うある程度の目安が出て来るならば、攻略する方法も出て来るのかも。良くエリアを順番にそれなら観察しようじゃないですか。また、地上にいるケンからも何らの異変は聞いていない。地上には既に小ドーム群が建造されつつあるし、俺達のM国支部がここに出来ると思う。斜坑については、今言う恐らく磁力を持つ金属鉱物層には到達していない可能性が高い、そして、その境界をも一度地質探索をすべきかもだな。地質分布図を作成すれば、更にこの空間を取り巻く状況も分かってくるだろう。それに、地底湖との関連も切って切り離せない問題だし、地下通信路は確か日本からR国、T国経由の通信路が残っている。これこそ、情報収集の為に存在したのでは無いか。それが和良旧式光ケーブルだ。それが12通信路付近から突如途切れる」

「つまり、意図的って言う事か」

「そう俺は考えているが、誰か意見は?」


 シンが聞くが、誰も返答はしなかった。当然、肝がここにもあると言う事だ。それに何の迷彩を施しているのか恐らくここへ進入した、他国及びスパイを遮断する目的だとすればその立地は頷ける。ただ、それで終われば単なる大仕掛けに過ぎない。繁殖実験場と言うのならば、それこそこの組織の目的上にあると言う事で主要施設と繋がっているのだ。やっぱりどこかにその突破口があるのだろう。偽装された扉があるのかも知れないと思った。


「ここは、やっぱり徹底して調べよう。突破口が複数見つかる可能性もある」


 ここでアマンが、


「恐竜2種ですが、継続調査はあるのですよね?」

「勿論、だって、排泄をしない動物って、自然界では居ない訳だろう?それは腸内の菌活性や維持にも役だっている訳だから、でも、俺達は近年になって殆ど完全食に近い『完全消化』の食に変化した。これはエネルギー変換に100%出来ると言う事だよね。ただし、排出物の中には体内の古い細胞や、老廃物も排出される。完全にゼロでは無いんだけど、恐竜達には無い。それは肉食恐竜の方についてね。草食恐竜については、とても栄養価の乏しいゼニゴケを食している訳だし、あれだけの巨体を維持する為にエネルギー効率はとても低いよね。しかし、体内で分解酵素や、腸内菌によってそれを栄養に変え、完全消化している事は有りえるから、重点的に調べるとしたら、肉食恐竜の方だな、そこが十分に研究対象だろう」

「ええ・・両生体はとても不可思議で奇妙な生体であると言わざるを得ません」

「このようにさ、この周囲だけでも、エリアが幾つもあり、不思議の連続だ。また地底湖からこの空間へ入れる通路も一通路は開通されたが、それは幾つもあるのだろうし、あって何ら不思議はない。また、どんな生体が潜んでいるかも慎重に観察して来ているが、この地下都市にいきなり進入出来ないのは、まだ色んな器具も揃っていない事もある。俺達はここで色んな事を言いながら、まだ今こんな足場しか持っていないんだよ。だから、危ない事をする訳にはいかないんだ」


 ランは頷きながらも、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ