第11章 次々と・・
「部長、もともとランはこう言う奴なんすよね。A国製の武器であっても、徹底的に分析する・・と言うか、完全にばらばらにして組み立てるのが好きなんすよ。それがカムイもそうだし、ショウもそうだけど、所謂ヲタク的思考であってね。つまり今組織の中で一番活躍中のソードも、もともとA国製じゃないっすか、ランはその原理を真っ先に理解していた。もうその時には、これは地下では例えば石炭や、ガス等の危ない熱量を加えたら火災や爆発の恐れがある。そんな掘削に使用していたものには、熱量を発生させない、或いは逃がすやり方がどこかにあるって最初から言っていました」
「そうでしたか・・ああ・・悔しいな。私もそう言う部分を知っていたら、もっともっと今回にも有効活用出来たんですが」
ケンシンは少し残念そうな言葉を・・だが、シンは
「だからっすね。あのように武器マニアは、それが自分にとって有効な手段として考えるが、部長のように有意義に全体主義的な発想では考えられない男なんすよ。だから、俺があいつには、信用してないんかい!と言われるとは思うけど、しっかりチェックしとかないと、どんどん走るんすよ。或る意味、異能の天才だけど、それが自分自身でコントロール出来ないのがランと言う男なんです」
「良く・・今のお話で分かりました。そこでやっぱり第14班は、首班しか仕切れないのだと理解出来ます」
「ふふ・・超個性的な面々ばかりっすからね。どうやら、キョウが望むメッシュまで粉々に出来たようだ。大部分はこっちにMRで送って貰いましょう。おい!ラン、お前は先のミッションに戻れ。良いか?そこでは補佐の言う事を良く聞けよ。今度こそ、自己流を持ち込んだら、お前は厳罰に処するぞ!良いか!」
「お・・はい!首班」
ぴっとランは、背筋を伸ばして敬礼をした。やはり苦笑するシンとケンシンだった。
ランがコウタ達と自動操縦でまた現地に向かって行く。
「ね?あれっすよ。実働に入ったら、まるで軍隊に入っている状態。既にアーミーなんす。自分のゲーマー的スイッチが入っているんすよ」
「はは・・笑ったら失礼ですが、まさに・・ですね」
ケンシンも納得したようだ。画面では地底湖の生体である事は把握出来たが、以前巨大アナコンダが水没して地下通信路を行き来して、出没したと言われていたが、その事が実証されたのだろうか、鮮明なドットを埋めて再現する作業は今行われている最中だ。もう少し時間が掛かるだろう。
そして、今回重要なミッションであるダンから連絡が入った。
「連絡する・・今、これを発見した」
ダンには珍しく興奮した様子だった。ショウが同行している。細かくコメント入りの画像が送られて来た。




