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シンカラス  作者: 白木克之
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第8章 シンに初めて助手兼秘書が・・

「そのミッションは、俺が以前アナログな形式で実行をした。いや、これは命令でもあるから、やれるとか以前の多々の問題も抱えての話だ。しかし、たった半年で断念した。現設備では、また人為的操作では貴重な卵子である、それも組織全体の適年齢期の女性の卵子が月に僅かに1200程度しか集まらないからだ。試験管ベビーはこれから8か月を要し、保育器でその後育てられる。その関わる人員についても相当数の者を動員し、且つ24時間交替で管理もしないといけない。そして、成功率は僅かに5%だった。俺が成功させた、第3.5世代は、僅かに10名にも満たなかった。なので、今T猿人による方法は、妊娠中の20個体を利用し、ここまでそれよりは遥かに成功率が期待出来る方法をスタートしたばかりだ。これも今更説明する必要もないと思うが、その言葉の先を自分なりに理解すれば、人類滅亡の歯止めはいずれにしても効かないと言う事になるんだろうが・・」

「はい、その通りです。今はAIは使えません。かと言ってその為に組織の人員を割く訳にもいかない理由として、既に組織は日本中に広がり、それぞれの目的を持ち活動しております。この重要ミッションでさえも、そこまで人為的、アナログ的手法を取らざるを得ない訳で御座います。私達の研究は、勿論今の方法をやっている傍ら別の研究として、ずっとやって参りました。次のパネルをご覧ください」

「あ・・ちょっと待って、質問させてくれよ、主査」


 手を挙げたのはキョウだ。


「はい、どうぞ。何となく君の言おうとする方向は分かった。その上で先に質問をさせて欲しい、メイ・リー博士も補佐と同じく遺伝子研究をやられていましたよね。生体学とも俺と被るが。黒川主査は、そのミッションをエライ首班として活動する前からやられていたと言う事ですか?」

「いや・・ご存じのように、私は和良司令官の監視下にあった。と言うよりその目的上にて動いていたのだよ。その期間においては、組織として実働班に加わってから、表向きは組織のメンバーとして、動いていたので、この研究には監修していなかった」

「つまり・・レンジ=和良司令官の死去後と言う事は、2年しか経っていない事になりますが?」


 流石にキョウは鋭い。そんな短期間で監修したものを出すと言う事になるからだ。しかし、黒川主査は、


「ああ・・つまり、君達は和良司令官に対して、嫌悪感もあるだろうが、この研究そのものは、日本国政府がずっとやって来たものなんだよ、それも極秘で指名された優秀な科学者のみによって・・もう200年近くになる研究だからね、つまり、和良司令官もそのメンバーの一人だったし、私もそうだ。だが、私はその道の科学者では無い。個人的理由で和良司令官に指名されたんだ。その時間差云々については、不問にしてくれたまえ、今はその時では無いし、いずれ分かる事だ」

「はい・・」

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