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シンカラス  作者: 白木克之
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第8章 シンに初めて助手兼秘書が・・

「ええ・・確かに。でも補佐はやらざるを得なかったし、それなりにチャレンジはした筈っす」

「はい、十分に分っておりますし、補佐以上の医学博士は組織には居られません。しかし、それ以上にAIが担っていたその人工保育までに至る、受精から保育までに至る試験管ベビーまでの過程は、とても煩雑で且つ細心の注意が必要です。つまり現やり方においては、そのミッションに関わる人員に無理があり、増員には繋がらないと思います」


 お・・とシンは思った。とてもズバッと最大の問題を否定したのだ。かと言ってジリ貧の現状を打開するべき道があるのかどうか。メイ・リー博士とはどんな話をしたのかなと思った。


「そこにご意見があれば、どうぞ」


 シンはその言葉を待った。


「はい・・元々今の我々を含め第3世代と言われる者達は、総勢3000人しか居りません。全体的組織の総人数5万人に比して、数名しかいない2.5世代は別として、第2世代が大半を占めます。ただし、その中で現役の組織上の幹部はたった2名です。殆どの者は作業従事者であり、若山主任のような準幹部と言えば失礼になりますが、数名です。45000人は優良遺伝子とは言えど、もはやAI主導の時代背景の中で、自分達の適性だけの教育指導しか受けておりません。これは脳、身体能力の低下も関連しております」

「その事ですか・・」


 シンは憂い顔になった。


「あ・・私も批判をしている訳では無いのです。その後これではいけないと言う神野元老等が動かれ、組織を改善し、カリキュラムを見直し、第3世代が育って来たからこそ今があります。そして、もう人類滅亡までのカウントダウンの中で、今の首班による探索を始め、次世代創出プログラムがある訳ですが、私達女性の適齢人数も既に1200人です。その中に私も含まれますが、卵子の提供は限られた年代があります。その期間が過ぎればやはり優秀な子孫に繋がりません。その辺を含めて私は話し合って来ました」

「非常に重要な問題ですね・・それが現方法だとジリ貧になるとは思っておりました。何とか方向性を見い出せたかと思っては居ましたが、それでは僅かな子孫しか残せないでしょう。延命の事は幾分改善出来たし、なんとか現状を維持出来そうな所までですからね」

「やはり、そう思われていたのですね。はい、その話が中心でした。そこでご提案を申し上げます」

「おう!それは重要な報告になりそうですね」


 シンは喜んだ。

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