第8章 シンに初めて助手兼秘書が・・
「うん。この境界付近が所謂ヒマラヤ山脈の高山地帯だから、M国にも水脈があるだろうし、山を隔ててI国にも水脈があると言う事で、両方を調べた、現時点では地表上に河は無い。それは四国の河も同様で、地下水脈と言う形になっているんだよ、ただガンジス川の痕跡は今も言う無数の湖で痕跡が残っている」
「ええ・・」
「既にM国では地下通信路を始め、地下大河がある事は分かっている。ただ、その本体は発見出来ていないが、今でもそうだろう?」
逆にシンが問われた。眼をくりっとしながら、シンも、
「ええ・・そうっす」
「M国とI国に流れるガンジス川の標高差を見ると、M国内では地下湖と言う存在があるだろう言われているが、ガンジス川に流れる地下水脈も勿論あるだろうと言う事で、どこかにその痕跡を探せる亀裂を探した。前振りが長くなってしまったが、目的を先に言わないと俺の行動も分かって貰えないと思ってな」
「良いっすよ、その為に各自自由行動って言っている訳っすから」
シンは苦笑い。
「その画像がこれだ、大きな亀裂2か所を発見した。俺は現在の様子しか知らないから、氷河が電磁パルス以前にはかなり低い場所まで迫っていたと言う事だ。ここでは殆どそう言うものは無かった。ただし、小さな川がこの亀裂に向かって流れていたんだ。水がどこに流れるかの興味があった」
それはある意味重要な事だとシンもこの時感じた。或いは、その流れの先に何かがあるかも知れないからだ。
「そこで部長に願い、かなり無理を承知で超小型のMRを作って欲しいとな。真っ暗な地底を流れる訳だし、無線の光ケーブルは網羅もされているだろうから、制御の方は可能だが、360度カメラが今の視野だと小型化は難しいと言う事だった」
「成程・・それはそうかも知れないっすね・で・・?」
「360度は無理だが、10センチ直径の超小型MRは4か所カメラを設置し、球状なので、川に自然に流れる状態で連続では無く、1秒間に4コマ撮影する方式ではやれると聞いたんだ。それは連続が可能でも、人間の眼と言うのは1秒間に4コマしか認識しないと言う事で、その瞬間撮影でも動画と同じ結果になると言う話だった。まあ、俺にとってはどちらでも良いと思ったよ、結果的に360度カメラと同じになるのなら、画像を編集すれば良いだけだと簡単に思ったからさ。でも、そんなもんじゃないですよと怒られた、はは」
「はは・・その編集にどれだけPCの容量を食うか、ショウがここに居れば怒るでしょう」
「そうなんだ。でも、自然の水流の中で、出来るだけ頑丈に作るからと予備も含め50機を製造して貰ったんだ。1機試作出来ると30Dプリンタでは相当高速に同じものが多産出来るんですよと言う事だ」
「ええ・・電力事情も改善し、今では無くてはならない人類の貴重な資産です」
「あ・・その観点で言えば、俺個人のわがままになっちまうのかな、個人使用と言うか・・」
マコトは申し訳無さそうな顔をした。シンは、




