第8章 シンに初めて助手兼秘書が・・
「そうか・・それは望む所なんだよ、誰よりも強力なお前達が第14班に加わってくれるのならば、ケン、ラン、リン、ショウを今は束ねる役目のマコト隊長も加わっている。なら、俺の傍にはアマンも加わってくれたし、左右にダンに匹敵する知恵者が必要だ。それを自ら申し出てくれる事に意義がある」
「じゃあ・・」
「ああ、喜んで。お願いする事だったよな、俺は」
こうして、シンの第14班はこれ以上に無い強力なスタッフを加える事となり、その活動から単独行動?に向かった筈のダンは、マコト班そのものを抱えていたのである。つまり、A国探査にその頃向かっていた。
こうして、大きく彼らのシフトチェンジによって、これから起きる大きな出来事に遭遇して行く事になる。
ショウのM国探索はバーチャルヤモリ捕獲ミッションから始まった。同時にコウタはランと共に、月面A国基地遺体回収作業からこちらも始まった。人命の尊厳はその国の境界など関係無いものだ。丁重に月面に墓地が作られ、墓標も建てられた。そして、キョウがほぼ主導をしながら、シンと共にヤモリ捕獲ミッションが進行していた。
「すばしっこいな・・」
ショウが呟いた。シンも、
「予想以上だな、こいつらは、何かセンサーでも持っているかのようだ」
アマンがここで言う。
「あの・・そのセンサーって事に引っかかりますよね?」
「え?どう言う事?今俺は例え話で言ったんだよ」
シンが眼をくりくりすると、今度はキョウが、
「いや・・まだ言って無かったけど、大蛇の分析の中で、あれだけ大きくなるのは、成長遺伝子のリミッターを外している為なんだろうとずっと思っていた」
「でも、そうなんだろう?過去の研究の中に、確かにそう言う食糧難とかの事情に対処する為、結構各国で行われていたと言う記述もある」
「そうなんだけど・・巨体になるには、その維持の為の食料がいる。結局堂々巡り研究なんだよ。その食料を創生するのなら、もっと効率的で栄養価を求めて開発する方が、てっとり早いじゃないか。それをT国の擬ガジュマルの木や、和良司令官的オートファジー等の開発生体にも繋がる」




