第8章 シンに初めて助手兼秘書が・・
マコト隊長がその役職名のまま、シン班に加入されて、むしろ彼は喜んでいた。シン達と共に行動する方が性に合っていたし、アマンのシンの秘書役的立場になるのも喜んでいた。無骨な自分よりも、遥かに優秀で多忙なシンの傍ならきっと才能を更に開花出来るだろうと思ったからだ。
そのマコト隊長には、早速シンから、強化アームのバーチャル訓練を受けている。ショウは、もうかなりの事が手足のように出来るようになって、M国でのヤモリ捕獲は近いと言う段階まで到達した。そして、今はマコト隊長に、あれこれと装置が違えど教えている立場だ。一方同じく場所が違っても、コウタもランとほぼ同等の訓練をこなし、いよいよ月の回収ミッションの方が早まりそうだ。
そんな中で、急遽シンは、キョウ班長に呼ばれた。
「おう・」
「おう」
短い挨拶を交わした2人、シンの隣には美女、アマンが居た。キョウは抜擢したこの博士号を持つ才女を良く知っていて、
「アマンさん、久しぶりっす」
「あら・・キョウ室長も敬語ですか?何だか嫌だわ、お2人とも立場がずっと上の方です。それは階級など関係ないと言われるかも知れませんが、これは組織と言う形においては、やはりそこはきっちり分けて下さらないといけません。改めて頂けますか?シン首班はもうそれを認知されました」
「はは・・やっぱりきっちりしているね、じゃあ、アマン主査?それで良いね?改めてシン班に加入おめでとう」
「有難う御座います。私を指名してくださって光栄です」
「それにな、キョウ、『銀』がもう一番に懐いてな、『頼』もそうだが、アマン室長には何か動物を惹きつけるものがあるのかも知れないな」
「あら・・」
アマンは、少しにこりとした。
「ふ・・シン班はどの者も曲者揃いだ。だから今までは冷静沈着なダンが副首班としての立場をもっと生かして活動域を広げる為にも、アマン主査のような人材が必要だ。今回、俺もその意向を聞いていて、幹部会で了承されたんだよ、内訳を言うとね」
「おいおい・・その曲者揃いって言葉は、少し・・」
シンが反論しようとする。




