第5章 とうとう彼らは
「うん、言いたい事は分かった。だが、確証のある話じゃやっぱり無いからやめとこう。択捉島に移動させた大蛇の解析を待つしか無いわな、そこは」
「そうだな・・それはシンが理解している通りだ。まだ今から行う話を先取りして語ってもしょうが無いからな」
「じゃあ、俺はケンシン部長が送って来る何かを待つ事にするさ。遮蔽板はショウが何重にも貼った。ここで恐竜達が押し寄せても、通信路の中に居る限り、1頭ずつしか来られないからな。何とかそれで防げるだろうから、今の場所に居る事にするよ」
「そこは、シンが優れた軍師・司令官だと思うから判断は間違い無いだろう。じゃ、俺はそう言う方面の事を調べていると理解を貰ったと解釈するので、キョウと分かり次第連絡をする。ただ、シン達を混乱させる訳にはいかないし、そう言うつもりも無いからな、単なる情報の一つとして受け取っていてくれ」
「ああ、分かった。貴重な情報だった。今回も感謝するよ」
そう言って、ふうっとシンは溜息を吐いた。
「コウタは・・優秀なんだが、本当に回りくどい。ランが言うように、常に理論的な裏付けをする為に、遠くから話を切り出すからな」
ぷっと、リンが笑う。
「あは・・それはコウタも思っているだろうな、全く自分が予想もしない方向からシンは何時も切り込んで来るんだからな、あいつも同じく溜息をついているだろうよ」
あははは・・そこは場が和んだ。リンはこう言う部分がある。
「じゃ、遮蔽板の向こうの電源は一端OFFにしとこうか、今照らして、危ない生体を呼び込む必要性は無いだろう。出来るんだよな?ラン」
「え・・シンはそれを知っていたか」
「誰だと思っている。ショウと開発したんだろうが、プログラムを。お前ら、これはとんでもない開発だぞ?ケンシンさんに報告しているのか?」
「ああ・・それは勿論した。*光子を遮蔽出来る被膜が一時的に出来る事を最近だが、発見した。勿論無線の光ケーブルには無理だ。そんなものに手は入れられないが、ずっと俺が光ケーブルについて、発見当時から調べていたからさ」
「ラン・・大事な事は言っておけ。じゃないと、お前は多分に他の者から誤解を受けるぞ、和良司令官が存命中なら、間違いなくお前はそっち側の者だと疑われていたからな」
*ずっと後にこれが既に開発されていた事を知る。ただしずっと先の話である。




