表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンカラス  作者: 白木克之
1037/1722

第5章 とうとう彼らは

「ところで・・国後から択捉の方へ大蛇は移動したよ、シン」

「ん?国後では手狭だったのか?」

「ああ・・手狭だった。こっちは陸続きでは無いから、海底トンネルを掘っていたんだよ、ウテン、サテンが掘削班を連れてな。それが、同時進行でお前達のミッションと共に進んでいた。知らなかっただろう?」

「はは・・初めて聞くよ、で?そこに何がある?」


 シンが苦笑い。


「もともと占領されていたR国の島だ。日本も鎖国宣言をした時から、もはや不要と突っぱねて、交渉も何も遮断した。そして無言の圧力を発した。何をやるのか・・本来日本の情報は、その時代の100年前より和良式光ケーブルで代表されるように、情報が一切外国に漏れる事は無くなっていた。独自の回線で、独自システムが構築されたからだ。それがお前達のM国探索の意義でもある。そうだろう?シン」

「おっと・・・お前だけには隠せないようだ」


 ダンを始めここに居るメンバーが、シンの本当の狙いが、コウタから指摘され始めて明らかになった驚きの顔が浮かぶ。


「ふ・・どこかで繋がって行くものだよ、それはな。そもそもこの光ケーブルと言うものの目的が、非常に多用途だと言う事だ。灯り、情報収集、電磁波阻害被膜、光ケーブルエレベータ・・尤もこれは世界の宇宙基地及び、妨害人工衛星や他国の破壊も、全て含め消滅した後の話だがな」

「で・・?コウタ、何が主題なんだ?」


 シンが首を傾げる。


「決まっているだろ?今シン達が現地に居て、それも日本が主に開発、掘削しただろう地下最深部の地下通信路については、恐らく他国にそんな技術は無かった。と、言うか、もはや地球を離れて宇宙進出が大目標になっていたからだ。敢えて地球復活などそんなスケールで考える者が出現する等は、思いも寄らない話だっただろうし、地球的規模の数万年規模の大異変が予兆される中、また地球環境の悪化の一途を辿る中では皆無だろう。そう思わないか?」

「ああ・・思うさ」

「だから、M国と言う裏同盟国は真に重要なパートナーとして、開発をして来た。そこに日本では出来なかった様々な技術や、広大な土地を利用出来る利点もあるし、ヨーロッパ、I国、T国にも睨みを効かせる十分な立地条件だ。更に言えばR国などもはやこの時代には、長く続いた独裁体制で崩壊していたからな、ほぼT国に制圧されていた。A国とT国の戦争によって、もう地球を見捨てる国が続出したんだよ。それが核の放棄まではどうにか行ったけどな、既に遅しさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ