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シンカラス  作者: 白木克之
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第5章 とうとう彼らは

「いや・・そこからまたぐるぐると螺旋が狭まって来て最後に交錯する形だと、一点に集約する・・つまり今がその現状か?」

「言っている事を理解した・・じゃあ、この先に地下帝国、或いはM国のシステム本部、地底湖があるのでは?」

「待て・・*それなら、恐竜も、危ない生物もまた出て来るのでは?」

「それはそうだ・・この遮蔽版も一頭では何とか耐えられても、数頭が襲って来たら、どうにもならねえぞ」

*事実、かなり後にとんでも無い状況が発生する。現時点においてM国は謎だらけであり、今後もその状態が長く続く。繰り返すが、彼らは何の情報も無く自問自答の繰り返しと、会話の中から不毛の大地と地下の中で、次々と出現する想像も出来ない生物や光景に戸惑いながら、歩んで行くのだ・・

 彼らはそこで立ち止まった。しばらく話し合うメンバー達だったが、ここで幹部達に連絡を取る。

 まず、すぐ対応に応じたのはキョウ班長だった。


「おう、済まんなキョウ、休んでいたか?」

「大丈夫だ・・画像とMAPのお前達の現在位置は、ある程度分かった。何か驚く程色んな事があるようだな。世界的に表立った敵国同士が、裏同盟と言う密約を交わしていた情報なんかが出て来て、何だよと思っていたら、何か不気味そうなシステムだなあ」

「キョウも感じるか・・そうなんだよ。M国地下は予想もつかないものを感じる」

「そのまま封印して戻って来る事は、それでも考えていないんだよな、シン達は」

「ああ・・このままで引くと言う選択肢は勿論ある。だが、成果偏重主義じゃないが、俺達は、ここまで準備もして来て、結局はここで引けるものなのかなあって言う葛藤もある」

「ううむ・・そこ・・ダン、言いたいことがあるんじゃないのか?お前は、副首班としてシンの常に右腕で、躊躇させるのも決断に助言を下せるのも、お前の役目だぞ。ふ・・難しい顔をしているよなあ・・お前は今」


 キョウに指摘されて、ダンも


「はは・・余裕ある顔なんて出来やしねえじゃねえかよ、確かにここまで進んで来た。もう少しでM国中枢まで到達出来るかも知れない所で躊躇しちまったんじゃ、次の策もどうやって巡らせたら良いんだ?引くにしても、それなりの次回に繋がるものが必要だ。だからシンも悩んでいる。俺達だって、忸怩たる思いだ。ここでは気持ち的に引けない。しかし、どんな危険が待ち受けているかも知れないこの先に進んだら、それこそ、何度も危ない眼にも遭って来たが、死ぬ事は今でもそうだけど怖くは無いが、進むと言う選択肢はなかなか出て来ない」


 そこへケンシン部長が、久しぶりに顔を出した。

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