第5章 とうとう彼らは
「で・・ドームは何時頃開発されたんだ?」
「それも聞く?だから21世紀には、ほぼその原型は出来ているのさ、和良司令官誕生よりずっと前にな。そして、電磁波スポットレーザーって言うのがあったそうだ。勿論、そんな旧時代の機械はもう無いがな」
「それは・・つまり氷、氷河の奥底まで届くと言う訳か」
「ああ・・何も電磁パルスは、物体を破壊するものでは無い。それこそシンが調べていただろう?幽霊原子、素粒子の事をさ。これらはウイルスより小さく分子間が狭い。つまり、殆どの物体などすり抜けてしまう訳だ。それを利用して、ターゲットを焼き殺すんだよ。しかし、周囲は熱を持たないから火事にはならない」
「そんな恐ろしい武器が21世紀にもう・・?」
「恐ろしいもんじゃない、平和利用だよ。だからそんな武器に対抗するには、防御網も当然同時に開発されているさ。それがマグネシウム合金なんだろ?日本はそこの開発に力を入れていたからさ」
「そうか・・大体は分かった。だからウイルスの心配は今の所ない訳だ」
「それは、つまり・・そんな情報は、実働班が組織された時から言われていたぞ?だからシンともあろう者が、今頃そんな事を言うのかよって言葉だ」
「そうか・・俺はその事は知ってはいたが、つまりドーム周辺だけの話だと思っていた」
「色んな事が、大きな事変が起こる前には進行していたと言う事さ。何も和良司令官だけが全てを牛耳っていた訳じゃない、各国にも天才博士や優れた技術もあるだろ?俺が月に行きたいと言っているのもそれなんだよ、シン」
「ああ・・良く分かった」
思わぬ話になった。シンは、やはりこのタイミングでコウタと話をする事自体が、サヴァン症候群だけでは無いカンジと同様の第六感を持っていると言う事だ。
「と・・言う事だ。少しは安心したな、ウイルスのリスクはやや軽減された」
シンが言うと呆れたようにランが、
「いきなり何の話?って思っていたよ、シン。お前は本部や監視システムが機能しているかの状態も確認したかったんだな?」
そうか・・と言う顔で、リンとケンが眼をくりっとさせた。ダンやショウはある程度分かっていたようだ。




